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ECサイトにおけるリピート購入に繋がる施策6選
EC事業において新規顧客を獲得することは非常にコストがかかります。
そのため売り上げを伸ばすためにはリピーターを増やすことが必須だと言えます。
しかしリピート購入を継続してもらうことはとても難しいです。
「リピート購入をしてもらう施策がわからない」
「施策は講じてるがリピーターが増えない」
とお悩みのEC事業者様必見です。売り上げに直結するリピート購入してもらう施策を丁寧に解説します。ぜひ最後までご覧ください!
1.リピート購入とは
2-1.収益の安定化
2-2.LTVアップ
2-3.新規獲得
3-1.価格・商品に不満を感じた
3-2.サービスに不満を感じた
4-1.メールマーケティング
4-2.継続的エンゲージメント施策
4-3.クーポン施策
4-4.アフターフォロー
4-5.リターゲティング施策
4-6.顧客体験の向上
4-7. ロイヤリティプログラム
5-1.やずや
5-2.バルクオム
5-3.ドクターシ-ラボ
6.まとめ
リピート購入とは
リピート購入とは、自社の商品・サービスを繰り返し購入してくれることを指します。その顧客をリピーターと呼び、リピーターが増えることでさまざまなメリットがあります。新規顧客が獲得しにくい現在のEC事業ではリピーターの獲得は売り上げアップをEC事業者にとって必須です。
リピート購入のメリット
リピート購入が増えることで、さまざまなメリットがあります。主なメリットは以下のとおりです。
・収益の安定化
・LTVアップ
・新規獲得
リピート購入のメリットについて詳しく解説いたします。
収益の安定化
ひとつめのリピート購入のメリットは、収益の安定化です。リピータ-は、購入単価が高く、定期的に購入するため、リピーターが増えることで継続的な利益を生み出し安定した収益を得ることができます。
また、リピーターが増えるほど、集客コストは削減できます。新規顧客をつかむための集客コストはリピータ-にかかるコストよりも高額になります。商品に関心があっても購入に至らない見込み顧客へのアピールは、売上に繋がるまでに時間もかかるため、継続的な利益を生み出すリピーターが増えることは売上げアップに繋がります。
LTVアップ
ふたつめのメリットはLTVをアップさせることができることです。
LTVとは「Life Time Value(ライフタイムバリュー)」の略で、「顧客生涯価値」を意味します。顧客の1回の購入金額だけでなく、「初回購入日から一定期間に購入した全ての金額」を合計した金額を指します。
既存のお客様からより多く、より長く購入してもらえるよう、LTVを高める施策を実施することで新規客の獲得に比べて少ない負担で利益を得ることができます。
新規獲得
売上をあげるためには、新規顧客の獲得も必要になります。何度も自社製品を購入しているリピーターは、製品やブランドそのものを気に入っていることが多く、SNSで発信したり、知人に勧めたりしてブランドの広告塔になってくれることがあります。
個人から発信された評価は、見込み顧客に商品の魅力をアピールしてくれるため、新規顧客獲得に繋がります。リピーターが高ければ、安定的な収益を上げることができるため重要ですが、リピーターばかりに頼りすぎると機能顧客に依存した状態になるため、良い状態とはいえません。新規顧客の獲得も並行して行う必要があります。
リピート購入に繋がらない理由
リピート購入へ繋げることは、簡単ではありません。しかし、リピート購入に繋がらないことには明確な理由があります。リピート購入に繋がらない理由を確認してみましょう。
価格・商品に不満を感じた
リピート購入に繋がらない大きな理由は、購入した商品や価格への不満です。顧客が求めているものを提供できていなければリピート購入には繋がりません。商品自体にニーズが無い場合には、新規顧客の獲得も難しくなるため早急な対応と改善が必要になります。
サービスに不満を感じた
商品や、価格に満足していても、スタッフの対応や配送サービス、支払い方法といった点に不満があり、リピート購入に繋がらない場合もあります。場合によっては、クレームにも繋がりますがこの場合には、誠意のある対応と改善を行えば2回目以降の購入に繋がる可能性も十分にあります。
リピート購入につながる施策
リピート購入に繋げるための施策とは、どのようなものがあるのでしょうか。リピート施策は、多くの企業が日々試行錯誤しながら行っております。
リピート施策を行っている企業の多くは以下のような施策を行っています。
1.メールマーケティング
2.継続的エンゲージメント施策
3.クーポン施策
4.アフターフォロー
5.リターゲティング施策
6.顧客体験の向上
7.ロイヤリティプログラム
上記について詳しく解説いたします。
メールマーケティング
取引関連メールとは、Wedで商品を購入したあとに顧客に届くメールで、注文内容や配送状況などが記載されています。取引関連メールは、ほとんどの顧客がチェックするため、このメールを活用して関連性の高いほかの商品をおすすめすると興味を持ってもらえる可能性が高くなるため、自然な流れで提案することができます。
購入した際に、メルマガの配信を希望をした顧客にはキャンペーンやセールの案内のメールや誕生日特典のメール、定期便の案内メールなどを配信することで自社商品やキャンペーンなどのアピールを行うことができます。
配信日や時間帯は、そのECサイトで最も注文が多い曜日や時間帯の配信が開封率も上がるためおすすめです。配信頻度が多すぎると、配信解除につながってしまうため、煩わしくない程度の配信頻度を保つことを心がけましょう。
メールマーケティングの効果的な実施方法は以下の記事にて詳細が記載されているので、気になった方はご覧ください
▶︎【メールテンプレート付き】EC担当者必見!すぐ実践できるecメルマガ施策
継続的エンゲージメント施策
エンゲージメントとは、「誓約」「約束」「契約」などの意味を持ちます。企業におけるエンゲージメントとは、両者の間に確固たる信頼関係が構築されていることを指します。
リピート購入に繋げるためには、顧客エンゲージメントを向上させる必要があります。顧客エンゲージメントとは、企業とその顧客との親密度を表します。購入後の継続的エンゲージメントを強化することで、リピート購入に繋がります。
購入後の顧客エンゲージメントを高める方法として、まずは顧客データの収集を行います。年齢や性別、購入傾向などのデータを収集し、分析を行います。データの入手方法は主に、会員登録やアンケート、販売データなどがあります。
次に、収集したデータを分析します。顧客をより深く理解することで、よりパーソナライズされたマーケティング戦略の実施を行うことができます。
分析したデータを使い、最適な施策を立て実行していきます。
具体的な顧客分析の方法は以下の記事にて詳細が記載されているので、気になった方はご覧ください
▶︎ECサイトにおける効果的な顧客分析とは?売り上げが上がる顧客分析の方法を徹底解説
クーポン施策
顧客に対して「購入への動機付け」を行うことは、リピート購入に繋げることができます。自社商品をすでに利用している顧客に対し、より関心や興味を持ってもらうために行います。主な方法として、会員限定のクーポンや無料サンプルの配布、試食会などが有効です。キャンペーンで通常より安く購入できるという機会は得になるため、購入のきっかけになります。
しかし、このような特典やクーポンを頻繁に提供しすぎると、ブランドイメージのマイナスにも繋がります。したがって、特典やクーポンの配布は、着実なプロモーション戦略を確立し行わなければいけません。
お客様に喜ばれる設計になっているか、もう一度利用したいと思えるかなど、このお店が好きだから違う商品も試してみたいと感じてもらえるような工夫をしてみましょう。
クーポン施策の効果的な実施方法は以下の記事にて詳細が記載されているので、気になった方はご覧ください
▶︎クーポンで売り上げアップ!ECサイトにおけるクーポンの活用方法について徹底解説
アフターフォロー
リピート購入率を上げるためには、アフターフォローが重要となります。顧客が商品を購入したらそれで終わりではなく、アフターフォローも含めしっかりとケアする必要があり、保証や、カスタマーサポートをしっかり行うことで顧客エンゲージメントを高めることができます。
人は時間の経過とともに商品やサービスを忘れていきます。そのため、継続的にSNSなどで顧客が興味をもちそうな情報の発信を行うことで、自社に対する親近感を高めることができ、リピート購入率の向上に繋がります。
購入後の効果的なアフターフォローについては以下記事で詳細に説明しています。是非ご覧ください!
▶︎アフターサービスが重要な理由とは?アフターサービスの成功事例まで徹底解説
リターゲティング施策
リターゲティングとは、インターネット広告の手法の一つで、すでにサイトに訪問したことのあるユーザーへ向けて広告を配信する広告メニューです。サイト訪問したことがあるユーザーは、購入履歴がなくても商品・サービスに関心や興味を持っていることが多く、リターゲティング広告で再度アプローチを行うと購入や申込みに繋がるケースが多いです。
しかし、初回購入の翌日にリピート購入向けのリターゲティング広告を配信してもあまり効果は得られません。その商品を再度購入すると想定される時期に広告を打つのが効果的です。
ECにおける効果的なリターゲティング施策の実施方法については以下記事で詳細に説明しています。是非ご覧ください!
▶︎[2022]リターゲティング広告とは?仕組みから効果的な時始め方まで徹底解説
顧客体験の向上
顧客体験は、CXとも言われ「カスタマー エクスペリエンス 」の略称です。最近では、モノそのものの値段やスペックだけでなく、企業の提供する商品やサービスを体験する心地よさや満足感といった感覚的な付加価値を重要視する傾向が出来ています。
顧客体験を向上させることで、「良い体験を提供してくれた企業」といったイメージがつき、リピート購入に繋がります。良い体験をした顧客は、SNSなどのインターネットサービスを通じ商品やサービスの使用感や口コミを発信してくれる可能性があります。良い口コミが広がることで、企業へのイメージが上がるだけでなく、商品やサービスへの認知度も上がり、新規顧客の獲得にも繋がる可能性があります。
顧客体験・顧客満足度向上の具体的な施策については以下でご紹介しています!是非ご覧ください。
▶︎顧客満足度向上のための施策とは?メリットから成功事例まで徹底解説!
ロイヤリティプログラム
ロイヤリティプログラムの活用も、リピート購入促進にはおすすめの方法です。
ロイヤリティプログラムとは、商品を購入するとポイントが貯まる、購入金額が増えると会員ランクが上がり特典を受けることができるなどのしくみのことです。ポイントを貯めたい、後少しで会員ランクが上がる、特典を受けたいといった考えから継続的に商品を購入してもらうことができ、リピート購入に繋げることができます。
ロイヤリティプログラムの成功事例や、実施の際のポイントなどの詳細は以下の記事にて説明しています。是非ご覧ください!
▶︎ロイヤリティプログラムとは?効果的な実施方法や種類・成功事例まで徹底解説
リピート購入から売り上げに繋がった例
実際にリピート購入から売り上げにつながった企業の例を見ていきましょう。
やずや
やずやとは、主に健康食品の通信販売事業を展開している日本の食品メーカーです。主な商品は「熟成やずやの香醋」や「雪待にんにく卵黄」「やずやの養生青汁」などがあります。
やずやは、定期購入と呼ばれる手法を確立しました。商品を通じてお客様と深く繋がることで、継続して購入してもらうリピート購入へと繋げました。やずやの商品は数ヶ月で消耗する商品であるため、確実に継続してもらうために工夫を行いました。
また、やずやは「いままでに高額の商品を何回も購入してくれていて、直近も買い物をしてくれた方が最もありがたい顧客であり、最も優遇すべき顧客である」というRFM分析の考えかたに対し、「安い価格や特典の多い対抗商品がでてくると離脱されやすい」というデメリットがあると考え、「RMF分析は、LTVを最大化させることには向いていないということに気づきました。
独自の顧客分析方法を考案したやずやの窮地を救ったのは、「顧客ポートフォリオ理論」です。顧客ポートフォリオ理論の最も秀逸なところは、離脱ステージを設け、離脱ステージのお客様に対するコミュニケーションを重視した点です。
一度ご縁が出来たお客様とは、なんとしてもご縁をつないでいくというやずやの考え方が急成長させた要因だといわれています。
バルクオム
バルクオムは、2013年に誕生したメンズスキンケアブランドです。20代から30代の男性を中心に幅広い層で話題になっており、多くのメディアでも取り上げられています。
以前は、リスティングとアフィリエイトを中心に顧客の獲得を行っていましたが、インスタグラム広告や投稿などの宣伝を行い売上を大きく伸ばしました。
しかし、インスタグラム広告を始めた当初はあまり成果が上がらず、顧客の求めている情報を提供できていないことに気づきました。そこで、バルクオムが取り組んだのがUGCの広告活用です。顧客がインスタグラムにハッシュタグをつけて投稿した画像を広告に活用する取り組みを始めたことで、リアルな使用感等を顧客に伝えることができ、圧倒的に広告効果が良いという結果になりました。
ドクターシ-ラボ
ドクターシーラボとは、基礎化粧品を中心として健康食品や美容機器等を取り扱っている日本の化粧品会社です。大手化粧品会社のドクターシーラボでは、小売店だけでなく、ECでの商品販売にも力をいれています。
ドクターシーラボは主に以下のことに取り組み大きな成果をあげました。
・KPIの設定値の見直し
ドクターシーラボでは、KPIの再設定を行いました。その結果、顧客とより密なコミュニケーションを図るようになり、リピーターの獲得に繋がりました。
・非効率化を目指す
効率性を追求することで失われがちなユーザーとの関係性を見直すため、あえて非効率性を目指しました。非効率でも、顧客との関係を意識したほうが結果として目先の売上を取るよりも将来的には大きな成功を収めることに繋がります。
・メルマガによるマーケティング
化粧品ECにとって、メルマガはかかせないツールです。ドクターシーラボでは、本当に読みたいメールになっているかという支店でコンテンツをとことん掘り下げることでメルマガに内容を大きく改善しました。
・ユーザーとのコミュニケーション
ドクターシーラボでは、SNSやレビューのコメントを全てオープンにしており、マイナスになるようなコメントでもあえて掲載しています。そうすることで、顧客への安心感や信頼感を育んでいます。
まとめ
商品やサービスを提供する上で、リピート購入は重要となります。「良い商品、良いサービスを提供しているのだから、広告宣伝を行えば新規顧客を獲得でき、自然とリピーターが増える」わけではありません。リピート購入に繋げるためには、販促のための施策を考え、計画的に実行する必要があります。
提供している商品やサービスによって最善のリピート施策もかわってきます。まずは、自社の顧客情報を収集、分析を行い最適な施策を立て実践していきましょう。
リピート購入が増えると、安定した売上を得ることができます。また、新規顧客の獲得と比べると費用を抑えることができるのでコストも削減できます。
リピート購入を増やし、自社の売上アップを狙いましょう。