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ECサイトにおける効果的な顧客分析とは?売り上げが上がる顧客分析の方法を徹底解説

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ECサイトで売り上げを上げるためには、どうしたらいいのか困っているという人はとても多いでしょう。どうして売り上げが上がらないのかを考える場合には、まず顧客について分析する必要があります。

 

そして、その顧客分析方法には、実は様々な方法があることを知っておくことが大切です。ECサイトの売り上げを上げたい場合、多くの分析方法から自社のサイトに合った効果的な分析方法を選ぶことが大切と言えます。

 

そこで本記事では、様々な顧客分析の方法についてご紹介します。

 

「顧客分析のやり方を知りたい」

「分析の種類を詳しく知りたい」

「顧客分析をするメリットがわからない」

 

などとお考えのEC担当者さまに必見の記事です!!

 

 

 

ECサイトにおける顧客分析とは?

 

ECサイトにおける顧客分析とは?


ECサイトにおいては、売り上げが上がらない場合その原因を探る方法として顧客分析が行われます。自社のECサイトを利用する顧客がどんな特徴を持った顧客なのかを知ることが大切です。

 

ECサイトをどのような顧客が利用しているのか、年齢や性別、購入商品やサービス、購入金額、利用頻度などの分析が必要です。

 

そして、顧客一人一人のニーズがどこにあるのか他にもどのようなものを求めているのかなどの市場を分析することも大切と言えるでしょう。

 

 

顧客分析の重要性

 

顧客分析の重要性

 

顧客分析は売上を上げるために大切なことですが下記の様々な面でも重要性があると考えられます。

 

 

商品の改善に繋がる

 

顧客の年齢・性別などの分析をすることによって、どのような商品を販売していったらいいのかがわかってきます。顧客分析をして、年齢や性別に合った商品を提供するように改善していく必要がある場合もあるでしょう。

 

また顧客分析では実際に顧客の声を多く拾うことで行われます。ECサイトで商品を購入してくれた顧客から口コミやプレビューをもらうことで、商品の改善に繋げていくことも多いです。

 

 

マーケティングの効率化

 

さらに顧客の年齢、性別、購入商品、購入回数などの細かな顧客分析をすることでマーケティングの方法を選択し効率化につなげられます

 

最近では特に顧客のニーズが多様化してきています。そのため自社のECサイトの顧客分析をして、見込み客を細分化し、セグメントすることが大切です。過去にどのような商品を購入したことがあるのかなどで細分化し、セグメントしてアプローチすることで効率的なマーケティングをすることができます。

 

 

顧客分析のやり方

 

顧客分析のやり方

 

ここでは顧客分析のやり方について具体的にご紹介します。顧客分析には様々な方法の顧客分析がありますが基本的なやり方として次の3つの手順を踏んだ顧客分析の補法を紹介します。

 

 

課題発見

 

顧客分析をするには、まず課題を発見することが大切です。何のために顧客分析をするのか、目的や課題を明確にする必要があります。

 

「どうして売り上げがあがらないのか」「ECサイトへの訪問者が少ないのはなぜか」「どんな顧客が多いのか」「買い物カゴから決済まで至らないのはなせか」「リピート率が低いのはなぜか」など、顧客分析したい課題を明確にすることが重要です

 

 

仮説を立てる

 

そして、課題を発見したらそれに対して、まず予め仮説を立てることも必要です。

 

「売り上げが上がらないのはサイトが見にくいからだろう」「ECサイトへの訪問者が少ないのは広告が足らないからかもしれない」「若い顧客層の割合が低い」「買い物カゴから決済までの手順が面倒かもしれない」「商品数が少ない」などと仮説を立ててみてください。

 

そして、それを検証するには、どんな顧客分析の方法がいいのかを考えることも重要です。

 

 

仮説の検証のために分析する

 

どんな分析方法で行うのかを決めたら、実際に分析していきます。その場合、仮説通りの結果になることも多いでしょう。仮説通りであっても具体的な数値や割合を詳しく確認することが大切です。詳細に顧客分析をすることによって、意外な要因が見つかることも多くなるでしょう。

 

そして、これらの顧客分析のやり方には、様々な分析の種類があります。次から具体的にその種類についてご紹介していきます。

 

 

CPM分析とは?

 

CPM分析とは?

 

まず、CPM(Customer Portfolio Management)分析とは、顧客の購買データを元に細かく分析する方法です。

 

購入回数、購入金額、最終購入日からの経過日数、会員在籍期間などについて分析します。顧客を細かくセグメントでき、顧客のロイヤリティごとに分類できるのが特徴です。

 

 

CPM分析の方法

 

具体的なCPM分析の方法についてですが、顧客をまず5つのグループに分類するのが特徴です。

 

1.「初回客」(初回の1回しか購入していない顧客)

2.「よちよち客」(リピーターですが、サイトを利用した期間は短い顧客)

3.「コツコツ客」(リピーターでサイトの利用期間も長いのですが、購入金額が少ない顧客)

4.「流行客」(リピーターでサイトの利用期間も長く、購入金額も多い顧客)

5.「優良客」(リピーターでサイトの利用期間が流行客よりもさらに長く、購入金額もさらに大きい顧客)

 

そして、この5つのグループを次に「現役」「離脱」といった現在の状態別に分けていきます。つまり、細かく10のグループに分類し、それぞれの顧客数や購買傾向を分析して行くのが特徴です。

 

 

CPM分析の具体例

 

「初回客の割合が高く、リピーターが少ない」を課題に挙げた化粧品会社の具体例についてご紹介します。

 

この例ではCPM分析をした結果、「現役初回客」38.0%「離脱初回客」が45.0%という結果になっています。

「現役初回客」と「離脱初回客」を合わせると「初回客」が83.0%になっていて、リピート客は17%という結果です。ECサイトのリピート率は一般的に30%程度のため明らかに低いことが言えます。

 

そして「初回客」の次に多いのが「現役よちよち客」と「離脱よちよち客」を合わせた「よちよち客」9.0%です。

 

そのためこの具体例では「初回客」を「よちよち客」に育成するという方法を改善策として取っています。「よちよち客」の多くが購入していた商品を「初回客」にも宣伝し、クーポンを配るといった方法を実施。また「よちよち客」が1週間~1ヶ月以内に2回目の購入をしていたことからその期間内で次の商品の案内をするという施策が行われています。

 

ECサイトの顧客を育成して、さらに上のグループの顧客にするという改善策が取られているのが特徴的です。

 

 

CPM分析の活用方法

 

このCPM分析の活用方法についてですが、購買データを分析し、顧客をグループごとに分けたことで、それぞれのグループの割合や傾向を探ることができ、それを効果的に活用しているのが特徴です。

 

この具体例の場合は、「初回客」から「よちよち客」へと顧客育成、ナーチャリングをすることが具体的な施策として取られています。

また、場合によっては、「現役優良客」を大事にして、そこに重きをおいてアプローチする方法がCPM分析によって取られるでしょう。

 

こうしたように、CPM分析でリピート率などを分析することで、リピート客の増加や顧客ロイヤリティを高めること、休眠顧客へのアプローチなどに活かせます。

 

CPM分析は、中長期的に顧客を育成するために役立つ分析です。優良顧客への育成、顧客育成(ナーチャリング)を目的としている分析と言えます。

 

例えば、短期的に購入回数が多く購入金額も大きな顧客よりも、どちらかというと購入金額は少なくても長期間利用または定期的に購入している顧客を大事にします。優良顧客への育成を目指すように活用されていることが多いでしょう。

 

 

その他の顧客分析

 

その他の顧客分析

 

購買データを分析するCPM分析以外にも、様々な顧客分析方法があります。課題に合わせてそれぞれの顧客分析方法を取るための参考にしてください。

 

 

RMF分析

 

RMF分析は、Recency (直近の購入日)、Frequency(購入頻度)、Monetary (購入金額)の3つの指標によって顧客分析する方法です。

 

CPM分析よりも短期間で売り上げを上げたい場合におすすめの顧客分析方法です。売り上げに直結する顧客分析方法と言えるでしょう。

 

具体的には、Recency (直近の購入日)、Frequency(購入頻度)、Monetary (購入金額)によって、「優良顧客」「非優良顧客」「新規顧客」「安定顧客」「休眠顧客(離反顧客)」などと顧客を分析します。

 

グループ分けして、それぞれのグループに対する具体的な施策を提供することを目的としています。割合が多い顧客グループに向けて、短期的に効率的な施策を行っていくのが特徴と言えます。

 

 

NPS分析

 

NPS(Net Promoter Score)分析とは、顧客推奨度(顧客ロイヤルティ)を測って指標とする顧客分析方法です。

 

「あなたはこのサービスを友人や同僚に薦める可能性があるのか」という質問だけを行って分析するのが特徴です。0~10段階の点数で評価してもらい、顧客推奨度(顧客ロイヤルティ)を測定します。

 

ただ商品を購入しているという顧客ではなく、商品のファンになるような顧客ロイヤルティの高い顧客がどのくらいいるのかを分析するのが特徴的です。10段階の推奨者のコメント、また0段階などの批判者のコメントをカテゴライズして定性分析し、同時に定量分析もしていきます。

 

顧客ロイヤルティを高めるのが目的の顧客分析方法と言えるでしょう。

 

NPS分析に関して詳しくは下記記事にて紹介しているので気になった方は是非ご覧ください!

NPS®とは?顧客満足度との違いから特徴や効果的な活用方法まで徹底解説

 

 

セグメンテーション分析

 

セグメンテーション分析(STP分析)は、Segmentation、Targeting、Positioningで顧客分析をする方法です。Segmentationは市場を細分化すること、Targetingは市場の中から狙うターゲットを決めること、Positioningは自社の立ち位置のことを指します。

 

つまり、市場や顧客を性質やニーズでグループ分けする方法です。どのような顧客をターゲットにするのかをセグメンテーション分析によって特定して絞ります。

 

Segmentation(セグメンテーション)するために、地理的、人口動態、心理的、行動変数などで市場の細分化やニーズでグループ分けします。

 

またTargeting(ターゲティング)では、市場規模や成長性、顧客の優位順位や波及効果、到達可能性、競合状況、測定可能性を測ります。

 

Positioning(ポジショニング)では、対象となる市場で自社が同業他社に対して優位になる地位を測定します。

 

こうした細かな市場のセグメンテーション分析を行い、より商品やサービスの売り上げアップ、利益向上を図るのが特徴です。

 

 

N1分析

 

そして、N1分析とは一人の顧客(n1)を深く理解するための分析方法です。

一人の顧客が商品やサービスについて感じ、望んでいるニーズをしっかり把握し、新たな価値や製品を生み出すようにするマーケティングです。

 

一人の個人を集中的に分析することで、本質的な課題を確認するのが目的です。多くの顧客を分析する定量分析と異なり、「次にどんな新しい市場を開拓できるのか」「独自性のある新しい商品などを探りたい」という場合に有効な分析方法です。

 

ただ、その場合、どの一人を選ぶのかが大事になります。そのため多くの人に定量分析をした後で、一人を定性分析するN1分析をするのがおすすめの方法です。

 

 

デシル分析

 

デシル分析のデシルとは10等分という意味です。例えば顧客の購入金額などを上位から10等分してグルーㇷ゚分けして、分析していく方法です。

 

10等分して、購入比率や売上構成比などを分析する方法もあり、簡単な分析方法で、すぐにどのグループに的を絞ってマーケティングをしていけばいいのかがわかっておすすめです。

 

ただ、この分析方法ですと、一度きりの利用者とリピーターの区別などが付かないのがデメリットとなります。

 

 

まとめ

 

まとめ

 

ECサイトの売り上げを上げるための様々な顧客分析の方法について見てきました。それぞれに分析方法が異なり、何を重要視するのかが異なります。

 

自社ECサイトを見て、「どのように売り上げを上げたいのか」「どんな課題があるのか」をまず明確にして、それに合った顧客分析の方法を取ることが大切です。

 

「とにかく今現在の顧客分析をしたいのか」「リピーターや優良顧客を把握しておきたいのか」「中長期的に顧客を育成していきたいのか」「顧客ロイヤリティを高めたいのか」「市場分析をしておきたいのか」「新しい価値や商品を作り上げるために役立てたいのか」など、ECサイトの課題をまず考えてみてください。

 

その上で、様々な顧客分析の方法から、最も合った分析方法を選択して、課題の検証や改善策を実施してみるといいでしょう。

 

CPM分析などは、顧客を10の顧客に分け、顧客数と購買傾向を分析していきます。Monetary (購入金額)だけでなく、Recency (直近の購入日)、Frequency(購入頻度)が重要視されるのが特徴で、リピーター率も大切にされます。顧客を優良顧客に育成していくこと、ナーチャリングを目的としていることが特徴の顧客分析方法です。

 

これからの時代は、益々顧客の価値やニーズは多様化していくことが考えられます。そんな時代のため、もちろん顧客や市場を詳しく分析することが大切です。しかし、ただそれだけでなく、自社のECサイトの顧客をより優良な顧客へと育成していくことも重要となります。

 

そのために優良顧客、顧客ロイヤルティの育成を目指すための顧客分析方法として、CPMなどを活用していくことも重要でしょう。

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