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[2023]リターゲティング広告とは?仕組みから効果的な時始め方まで徹底解説
広告を行う際には、どんな対象に絞って出すのかが重要ですが、過去にWebサイトを訪問したことのあるユーザーに対して配信する広告が「リターゲティング広告」です。
リターゲティング広告をうまく活用することができれば、CV率のアップなど多くのメリットがあります。
そこで本記事では、リターゲティング広告について仕組みから始め方、設定のポイントまで詳しく解説します。
「リターゲティング広告にはどのようなメリットがあるのか」
「リターゲティング広告の始め方を知りたい」
「どの配信媒体が自社に適しているのかわからない」
「リターゲティング広告の成功事例を知りたい」
などとお考えの方に必見の記事です!!
目次 1. リターゲティング広告とは 2-1. Cookie機能を活用する 2-2. リターゲティング広告の配信の仕組み 2-3. DSPを利用する 3-1. ①予算を決める 3-2. ②1日当たりの広告費用の上限を設定 3-3. ③配信媒体を決める 3-4. ④リターゲティングタグの設定 3-5. ⑤配信媒体の設定 4-1. Google広告 4-2. Yahoo!広告 4-3. LINE広告 4-4. Facebook広告 6-1. 配信期間を考えてタイミングを図る 7-1. Nike 7-2. アナグラム株式会社 8. まとめ |
リターゲティング広告とは
リターゲティング広告とは、「Re targeting」の意味で、自社のサイトを訪れたユーザーを追跡し広告を配信するターゲティング手法の1つです。
一度サイトを訪問してくれたユーザーにピンポイントに再度アプローチしますので、ユーザーからすれば、「これは以前見ていたことがある」という商品やサービスが再度別のサイトで広告として掲載されます。
そうすることでユーザーの購買意欲を改めて促進し購入させることで、CV率のアップにつながるといった仕組みです。
リターゲティング広告の仕組みとは
このリターゲティング広告について、詳しい仕組みとどのような点がメリットなのかについて、ご紹介します。
Cookie機能を活用するリターゲティング広告の仕組み
リターゲティング広告の仕組みですが、一度サイトを訪れたユーザーを選別して広告を打つのが特徴です。
一度訪れたユーザーを選別するためには、ブラウザのCookie機能が活用されます。
Cookieとは、サイトに訪れたユーザーの端末に情報を一時的に残す機能です。この機能によって、リターゲティング広告を提示することが可能となります。
リターゲティング広告の配信の仕組み
まず、リターゲティング広告を配信する仕組みを、流れを追ってご紹介しますので参考にしてみてください。
広告を配信するまでには次のような流れがあります。
①最初に自社のWebサイトにタグを埋め込む
②そのサイトにユーザーが訪問することで、埋め込まれたタグによるCookieが付与される。
③タグによるリストをもとに、広告主はリターゲティング広告を配信する。
リターゲティングにはタグの埋め込みが必要なことと、そしてそれによってCookieが付与されたユーザーの一覧、リスト(追跡して広告を出すユーザーリスト)が重要となります。
また、このリストは様々なセグメントで分けて、ユーザーリストを作ることが可能なのがメリットです。
例えば、リターゲティング広告の対象者として、サイトを訪れたユーザー全体や、特定のページや商品のページを訪れたユーザー、購入や問い合わせをした人など様々に絞ることが可能です。
DSPを利用する
また、最近ではDSP(Demand-Side Platform)の仕組みを利用することで、リターゲティング広告が有効に活用できるようになっていると言えます。
DSPは広告主の広告効果を最大化するためのプラットフォームです。タグ配置によって訴求したいユーザーをしっかりターゲティングして、自動配信できるようになっているのがいい点です。DSPの機能を使うことで、リターゲティング機能で広告を効果的に効率的に打つことが可能です。
しかし、このリターゲティングでは、同じ広告を何度も同じユーザーに掲示しますので、逆効果もあります。
別のECサイトを見ているのに、いつも同じ広告が出てくると嫌がられることもあるでしょう。
そんな時にDSPの機能に「フリークエンシーコントロール」という機能があり、一定回数で表示しないように制限できる機能があり、とても便利です。興味のあるユーザーに絞りながら、あまり何度も掲示して嫌われないようにもできる機能は、メリットが大きいと言えるでしょう。
効果的なリターゲティング広告のはじめ方とは
ここで、実際にリターゲティング広告をどうはじめるのかについて、具体的に方法をご紹介します。
次の手順で始めてみるといいでしょう。
①予算を決める
リターゲティング広告を始めるにあたっては、まず予算を決めることが大切です。
リターゲティング広告の配信にかかる費用は、クリック課金とインプレッション課金によるものが多くなります。
クリック課金は、広告がクリックされると料金が発生し、表示されただけでは費用は発生しないシステムです。
また、インプレッション課金は表示だけで費用が発生するシステムであり、そこが両者は明確に違います。
クリック課金の方が広告に興味のないユーザーはクリックしないため、インプレッション課金よりも費用対効果は大きくなるでしょう。
②1日当たりの広告費用の上限を設定
次に、1日当たりの広告費用の上限を設定です。
ターゲットの設定、想定するクリック数、インプレッションによって予算が異なってくることを参考にしてください。また、1日当たりの広告費用は、配信する側が上限を設定できるため、予算以上に広告を配信しなくて済むのがメリットです。
1日当たりの広告費用の上限が設定できますので、最初は少ない予算で始め、配信効果を見ながら広告費用を上げていくと良いでしょう。
③配信媒体を決める
予算を決めたら、配信媒体を決めます。主にGoogle系とYahoo!!系に広告を出す方法があります。
GDN(グーグル・ディスプレイ・ネットワーク)とYDN(ヤフー・ディスプレイアド・ネットワーク)、どちらから検索されることが多いかなどを調べた上で、広告媒体を出す媒体を決めると良いでしょう。
④リターゲティングタグの設定
リターゲティング広告では、リタゲタグ(リターゲティングタグ)をどう設定するのかが大事です。
どんなタグを検索した人に、再度広告を出すのかを決定する必要があります。
⑤配信媒体の設定
実際に配信媒体を決めたら、自社のWebサイトにタグを設置し、サイトを訪問してくれたユーザーをリスト化します。これを活用して、配信媒体でリターゲティング広告が提示されるように設定していきます。
リターゲティング広告の配信媒体の選び方と注意点!
広告の配信媒体として、次のような広告媒体を考えるといいでしょう。主なものはGoogle系とYahoo!系ですが、それ以外にも最近ではLINE広告なども注目を浴びていておすすめです。
ただ一つ注意点もあり、リターゲティング広告を配信するためにはある程度のリストが必要となり、ターゲットリストのリーチ数が1,000件以上ある必要があります。
また、システムによっては1,000件以上あっても広告が配信されない場合もありますので注意が必要です。
そのため、リストが多くなるよう、リターゲティング広告を予定している場合は、検索広告をあらかじめ始めておき、タグ設置とリストを作成して多くのリストを持っていることが大切です。
Google広告
広告媒体として、一番効果が大きいと言われているのはGoogle広告です。
Google広告には、「標準」「動的」「検索広告」「アプリ」「動画」の5種類があります。
「標準」リターゲティングとは、自社ホームページのタグを設定し、訪問したユーザーに広告を出す方法です。「動的」リターゲティングは、ユーザーの行動履歴に合わせて広告を出します。また、「検索広告」リターゲティングでは、類似商品などを検索した際の検索エンジン上に広告を出し、さらに「アプリ」リターゲティングでは、AndroidやiOSアプリ内の行動を元に広告を出すのが特徴です。「動画」リターゲティングもあり、過去にYouTube等の動画を視聴したユーザーに広告を出すなど、様々な種類の広告が可能です。
Google広告の場合、業界業種で異なりますが、費用は月20万円~50万円程度が一般的です。また、テスト運用の場合は、月10万円程度からリマーケティング広告を出すことも可能です。
Yahoo!広告
また、Yahoo! 広告の場合もタグを設定して広告を出しますが、検索広告とディスプレイ広告で管理画面が異なるため、一緒に出す場合はタグの設定とリスト作成が別に必要になるため注意が必要です。
広告費用は、インプレッションで、広告表示1,000回あたりで数十円から数百円程度です。クリック課金の場合も、1クリックあたり数十円〜数百円程度です。費用は、インプレッション課金とクリック課金のどちらの場合でも、月数十万円程度となるでしょう。
また、Yahoo!とGoogleではそれぞれのサイトに訪問するユーザー層が異なりますので、ユーザー層に合わせて広告の掲載先を選ぶといいでしょう。
LINE広告
LINE広告はユーザー数が多いのがメリットです。配信面もトークリストやLINE NEWS、LINE VOOMなどが多くあり、インプレッションやクリック数のアップも期待できるためおすすめです。
広告の種類は、Webサイト向けのバナー広告、YouTubeなどの動画サイト向けの動画広告、リスティング広告があり、LINEの膨大な利用者の中から該当するユーザーを探して配信することができます。
配信量の確保ができておすすめです。
1クリック150円〜250円程度ですので、例えば1クリック200円の場合、20,000円の広告費で100人のユーザーを獲得できます。一般的には、月30万円程度以上の費用をかけること場合が多いです。
Facebook広告
通常のFacebook広告のリターゲティング配信は、Facebook広告の通常投稿と同じ配信面に表示されます。そのためユーザーは、リターゲティング広告なのかどうかの区別がつかずに、自分が見たことがあるような商品が自然に目に入ってくることがメリットであるといえます。
Facebook広告のリターゲティング費用は、1クリック100円で、月間で5万円~10万円程度から始められるのがメリットです。クリック課金の他、インプレッション課金、ThruPlay(動画再生)、アプリインストール、いいねなどによって費用が発生する方法を選ぶことができます。
リターゲティングタグ設定の方法
リターゲティング広告では、様々なリタゲタグを設定することで、サイトの訪問者の行動履歴をチェックしていくことができます。タグを設定することはとても重要です。
「カートに商品を入れた」「サイトを訪問したが購入には至らなかった」など、様々なタグを設定することでリタゲタグが記録されます。
ユーザーの行動履歴を分析するためにリタゲタグを細かく設定してリスト化していき、リターゲティング広告に活用していくのがおすすめです。
リターゲティング広告の配信媒体設定のポイント
リターゲティング広告のために自社のWebサイトにタグが設定できたら、次に配信媒体への広告設定を行う必要があります。そのためのポイントは以下の3点です。
・配信期間を考えてタイミングを図ること
・リスト作成で多くのユーザーリストを作っていくこと
・最適なバナーの表示を目指すこと
配信期間を考えてタイミングを図ること
まず、リターゲティング広告では配信期間が大切です。
一度離脱したユーザーに再度広告を出しますので、タイミングを大事にする必要があります。
少し間をおくことも大切でしょう。ユーザーは、他社製品を見て比較していることも多く、実際の検討段階に入ってから配信するのもおすすめの方法です。煩わしいと思われないようなベストな配信期間を選ぶことが大切なポイントです。
リスト作成で多くのユーザーリストを作っていくこと
また、タグを設置したらそれによってユーザーのリストを作成することが重要です。
特定のページや商品のページを訪れたユーザー、購入や問い合わせをした人、カートに商品を入れた人などをリスト化して、ユーザーのリストを多く増やしておくことが大切です。
最適なバナーの表示を目指すこと
また、広告の出し方、どのようなバナーを出したらいいのかも考えなければなりません。商品やサービスに対するユーザーの温度感を察知する必要があります。一度離れたユーザーですので、動画を表示したり、訴求効果のある内容のバナーを提示したりして工夫する必要があります。
リターゲティング広告の成功事例
ここで、リターゲティング広告の成功事例についてもご紹介します。費用対効果が高いことで注目されているリターゲティング広告です。具体的な成功事例から学んでみるといいでしょう。
ナイキ
世界的に成長を続けるナイキですが、顧客分析にとても力を入れています。
商品をカートに入れたままにしているユーザー1人1人に通知を送るようにしたり、消費者の感情を測定したりするなど、マーケティングの自動化を積極的に行っているサイトもあります。
「NIKE アプリ」では、ユーザーに興味のあるスポーツやアイテムを登録時に選択してもらうことでユーザーをリスト化し、それに関連するイベントや商品情報、アイテムまでリコメンドしています。
アナグラム株式会社
リピート型の通販サイト「アナグラム株式会社」では、リターゲティング広告で売上を伸ばして成功しています。自社のWebサイトから離脱してから3日以内のユーザーを追跡し、効果的な広告を提供しています。
リターケティング広告を成功させるためには、リストの質がいいことが実はとても大事なことです。
たくさんのユーザーリストを集めるだけでなく、そのリストの質も重要と言えるでしょう。
そして、集めたユーザーリストにどのようにアプローチをすればいいのかを見極めることができれば、リターケティング広告は効果的な配信方法となります。
また「アナブラム株式会社」では、自社で保持している他のサイトへも広告を出したり、購入者にメルマガを見てもらうためにユーザーリストを作ったりするなどし、売上を上げています。
まとめ
リターゲティング広告についてご紹介してきました。
一度Webサイトを訪問したユーザーに再度広告を提示することで、より効果のある広告として注目されてきています。ただ、リターゲティング広告を行うには、タグを設置してユーザーのリストを既に多く持っていることが重要です。
そして、そのユーザーのリストがしっかりしたものであればあるほど、リターゲティング広告は有効になり、成果を挙げることができます。
最初は多くのユーザーリストを集めるために、広く見られるLINE広告などでリストを集めるのもおすすめの方法でしょう。それぞれの商品やユーザーに向いた方法でリターゲティング広告を行い、費用対効果の高い広告を目指してみてはいかがでしょうか。