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【2023年版】ECとは?ECビジネスの基本から成功事例まで徹底解説!
近年、小売店などをはじめとして、ECサイトを開設する企業が増えています。
EC業界は年々規模が拡大しており、小売店以外でもニーズが高まっています。
しかし、「ECってそもそも何?」という方も少なくないのではないでしょうか。
そこで本記事では、ECの概要や事業者と顧客側のメリット・デメリット、必要な準備やおすすめのECカートシステムについて紹介していきます。
「ECって一体何なの?」
「ECを始めるメリットってどういう部分?」
「ECを始めるために必要な準備って何があるの?」
などとお考えのECサイト担当者の方に必見です。
目次 1. ECとは? 6-1. ユニクロ 6-2. ホームセンター コメリ |
ECとは?
ECとはelectronic commerceの略で、日本語に訳すと電子商取引となります。
電子商取引とは、実店舗で商品の売買を行うのではなく、インターネット上で商品やサービスの売買を行うことを指します。日本国内ではECのことをネットショップやネット通販と呼ばれており、年々一般ユーザーにも普及してきているのです。
ECが市場に出てきたのは1996年頃と言われており、インターネットの存在自体が認知・整備されてきた頃となります。
当初は家電量販店や製薬会社などがECを開設しており、Amazonや楽天などの大規模モール型ECは存在していませんでした。また、ECを展開していた企業も少なく10社〜20社程度しか存在していなかったとも言われています。
その後、2015年頃からスマートフォンが普及したことにより、ECの市場規模が拡大しており、2018年頃には日本国内のBtoC EC市場は約18兆円、BtoB EC市場は約340兆円まで成長をみえています。
2020年には新型コロナウイルスの影響もあり、今まで以上のEC市場は拡大していくでしょう。
さらに、ShopifyやBASEなど個人でも簡単にECサイトの開設を始められるECプラットフォームが展開されており、ECサイトを誰でも簡単に始めることが可能です。そのため、今後も個人や法人問わず、EC市場の拡大が予想されます。
事業者側のメリット・デメリット
事業者側から見たEC運営のメリット・デメリットを解説していきます。
事業者側がECサイトを開設するメリット
事業者側がECサイトを開設するメリットは、大きく分けて以下の4つです。
・商品を日本中・世界中に販売できる
・ネットを活用して集客が可能
・時間と場所に縛りがない
・個人でも簡単に始められる
メリット1:商品を日本中・世界中に販売できる
日本国内では少子高齢化が日々進んでおり、日本全体の市場規模が年々小さくなっています。
そのため、商品販売を行なっている企業は、ECを開設して商品を展開することで、日本全国に自社商品の販売が可能なだけではなく、世界中に届けることが可能です。また、店舗でしか商品の販売を行なっていなかった企業も、ECを開設することで販路拡大もできます。ECプラットフォームを活用すれば、日本語以外の言語にも対応していますので、日本国内で売上が落ち込んでいる商品でも、海外で展開できるでしょう。そのため、実店舗以外の新たな収益源として確立可能です。
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メリット2:ネットを活用して集客が可能
従来の店舗型営業では、家賃や人件費・広告費など、運営自体にコストがかかっていました。
さらに紙媒体のメディアを活用した広告手段では、限定的な効果や、結果が出るまでに時間がかかりすぎてしまう可能性があります。しかし、ECであれば開設した後は、家賃や人件費は必要なく、ネットを活用して集客が可能です。
また、SNSとの連携も容易ですので、ネット広告を出すことなく日々のブランディングだけで、集客率向上が見込めます。
ブランディングと並行して、オウンドメディアやECサイト内にコンテンツを展開していくコンテンツマーケティングであれば、永続的な集客が期待できるでしょう。SEO対策など難しい部分ではありますが、ECにはコストをかけることなく効果的な様々な集客施策が存在しています。
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メリット3:時間と場所に縛りがない
EC運営には、時間と場所に縛りは存在しません。
インターネット上で展開した商品を常に販売している状態ですので、早朝でも深夜でも顧客は商品の購入が可能です。
実店舗の運営であれば、24時間365日開店し続けるのは非常に難しく、大量の資本と人が必要になります。
しかし、ECであれば資本と人を集めることなく運営できるため、コストパフォーマンスが高くメリットと言えるでしょう。
また、実店舗を運営している場合でも、並行してEC運営も可能ですので、実店舗に出向けない顧客に対しても商品訴求が可能です。
メリット4:個人でも簡単に始められる
近年、ShopifyやBASEをはじめとする、様々なECプラットフォームが展開されており、誰でも簡単にECビジネスを始めることができます。従来までは、Web制作会社にECサイト構築の依頼を行い、一定数の在庫を抱えておく必要がありました。
しかし、ECプラットフォームを利用することで、個人でも簡単にECビジネスを始めることが可能になり、ビジネスの幅を広げることができます。
小さいアクセサリーショップや数点のアパレルECサイトの構築が簡単にできるため、隙間時間に副業として始める方も増えています。そのため、個人でも簡単に始められるのは、EC開設のメリットと言えるでしょう。
事業者側がECサイトを開設するデメリット
事業者側がECサイトを開設するデメリットは、大きく分けて以下の3つです。
・集客が難しい
・顧客と上手くコミュニケーションが取れない
・価格競争が発生しやすい
デメリット1:集客が難しい
事業者側がECサイトを開設するデメリットとして、集客面の難しさが挙げられます。
実店舗を運営する場合、インターネット上で広告を展開しなくても、立地状況によっては問題なく集客が可能です。
しかし、ECサイトの場合、広告の出稿やSNSの活用・コンテンツマーケティングを駆使したSEO対策を行わなければ、顧客の獲得は難しいです。
さらに年々EC市場は拡大しているため、競合他社が増加しており、他サイトとの差別化が難しくなっています。
そのため、短期間の広告戦略だけではなく、中長期的にWebマーケティングの技術が必要になります。
自社でECビジネスを効率よく成功させるためには、Webマーケティングに強みがある人材を確保する、オウンドメディアを運営するなど対策が必要です。
デメリット2:顧客と上手くコミュニケーションが取れない
実店舗を運営している場合、対面で接客を行うことで顧客とコミュニケーションが取れます。
しかし、ECの場合は商品の購入から到着まで、運営スタッフとコミュニケーションを取ることはありません。
顧客によってはスタッフとのやりとりを避けるためにECを利用している場合もありますが、事業者側としては、実際に顧客とコミュニケーションを取ることで、顧客の仕草や購買までの行動確認が可能です。
そのため、顧客とのコミュニケーションは、ビジネスにおいて非常に重要な部分となります。
ECで商品購入中の顧客とコミュニケーションを取ることは難しいため、メールマガジンなどで工夫が求められます。
デメリット3:価格競争が発生しやすい
Amazonや楽天をはじめとするモール型のECサイトの場合、顧客は簡単に価格比較が可能です。
また、同一の商品でも販売しているECサイトによって価格に違いが出ますので、顧客はできる限りやすいサイトで購入しようとします。そのため、業界で最安値で商品を販売するために価格競争が発生してしまうでしょう。
価格競争が発生してしまうと、最安値ではないECショップでの売上は落ち込んでしまい、顧客を別のECサイトに流れてしまう可能性が高いです。自社ECサイトで価格競争を発生させないためには、他サイトにはない魅力や特徴・キャンペーンを展開することが重要です。
顧客側のメリット・デメリット
顧客側から見たEC運営のメリット・デメリットを解説していきます。
顧客側がECサイトを利用するメリット
顧客側がECサイトを利用するメリットは、以下の3つです。
・いつでもどこでも商品を購入できる
・簡単に価格の比較が可能
・在庫を気にせず買い物ができる
メリット1:いつでもどこでも商品を購入できる
実店舗の場合、営業時間内に入店しなければ商品の購入はできませんでした。
しかし、ECサイトであれば24時間365日いつでも利用が可能となり、顧客は自身の好きなタイミングで商品の購入が可能です。また、顧客が実店舗で商品を購入するためには、まず店舗まで出向く必要があります。
しかし、実店舗が行くためには公共機関を利用したり、天候が悪い日は店舗に行くまでに時間がかかってしまいます。
移動の際に発生する費用的・時間的なコストが全くかからない点も、ECを利用するメリットと言えるでしょう。
メリット2:簡単に価格の比較が可能
事業者側では価格競争が起こることは、ECを運営する上での懸念点とはなりますが、顧客側としては簡単に価格の比較ができるのはメリットです。実店舗で価格比較を行うためには、何店舗も1つの商品のために回る必要があります。
しかし、ECサイトであればスマートフォンやPCの画面から簡単に価格比較ができるため、コストを抑えて商品を手に入れられます。また、実店舗に比べECで販売している商品は、人件費や運営費がかかっていないため、比較的安価に購入可能です。
メリット3:在庫を気にせず買い物ができる
実店舗で商品を購入する場合、店舗に商品在庫がなければ購入を諦めるしかありません。
しかし、ECサイトでは希望のサイトで商品が売り切れていても、別サイトに移動し購入可能です。
また、ECサイトは無数に存在していますので、自身でECサイトを検索すれば、希望商品を販売しているECサイトを見つけ出せるでしょう。
顧客側がECサイトを利用するデメリット
顧客側がECサイトを利用するデメリットは、以下の3つです。
・実際の質感やサイズ感がわからない
・別途コストが発生する
・到着まで時間を要する
デメリット1:実際の質感やサイズ感がわからない
ECサイトを活用すれば、いつでも商品の購入が可能です。
しかし、商品の質感やサイズ感に関しては、商品が実際に到着するまで確認できません。
実店舗であれば、商品を実際に手に取って質感を確認したり、試着を行いサイズ感を体で確認してから購入できます。
そのため、ECサイトで購入した商品の写真とイメージだけを頼りに購入する必要があるため、初めて購入する商品の場合はデメリットであることが多いでしょう。
デメリット2:別途コストが発生する
ECサイトで商品を購入する際は、商品代金以外にも送料をはじめとする別途コストが発生します。
実店舗では、購入した商品をその場で受け取るため送料が発生することはありません。
送料はEC特有のコストであるため、多くのショップが「〇〇円以上購入すると送料無料」といったキャンペーンを行なっています。できるかぎりお得にECサイトで商品を購入するためには、送料無料やキャンペーンを活用するようにしましょう。
デメリット3:到着まで時間を要する
実店舗では、購入した商品をその場で受け取ることができます。
しかし、ECサイトでは商品を購入してから平均1日〜3日程度到着まで時間がかかります。
EC市場の拡大に伴い、商品配達ドライバーの数が増えていますが、どれだけ早い場合でも1日は必要になるでしょう。
そのため、早く商品を手にしたいのであれば、ECサイトでの購入はデメリットと言えます。
ECを始めるのに必要な準備
ECビジネスを始めるために必要な準備は以下の通りです。
・コンセプトと目標を決める
・予算を決め構築方法を選択する
・決済・商品登録を行う
コンセプトと目標を決める
ECサイトを開設するためには、サイトのコンセプトと目標を定める必要があります。
ECサイトのコンセプトを決めていなければ、どのようなジャンルの商品を販売するのか、ターゲットは男性なのか女性なのかなど、どこに焦点を合わせればいいのかわからないでしょう。
そのため、サイトを構築する前にコンセプトを決めておき、コンセプトに準ずる目標を立てます。
例えば、3年以内に売上1000万円を達成する、といった目標を立てることで、KPIの設定が可能です。
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予算を決め構築方法を選択する
ECサイトのコンセプトと目標を決めた後は、具体的な制作予算を算出します。
サイト制作にかかる費用は、サイト構築費・サーバー保守管理費・デザイン考案・販売管理システムの構築費・人件費など様々です。また、予算を決めておくことで、ECサイト構築方法の選択が可能になります。
低予算で小規模なECサイトの構築を検討しているのであれば、クラウド型のECサイトが適切です。
他サイトとの差別化のために、完全オリジナルのECサイトを構築する場合は、制作費が高額になる可能性があります。
そのため、自社の予算と目的に合わせたECサイト構築方法を設定しましょう。
決済・商品登録を行う
ECサイトの構築が進んでいる場合は、自社サイトに導入する決済方法の審査と商品登録が必要です。
クレジットカードをサイトに導入するのであれば、クレジットカード会社の審査に通過しなければ利用できません。
また、販売したい商品もECサイト構築と同時に販売が開始されるわけではなく、それぞれ登録が必要になります。
そのため、JCBやMasterCardなどの決済方法の審査と、ECサイトへの商品登録を並行して行いましょう。
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オススメのECカートシステム
ECカートシステムは、ECサイトを構築する上で必ず必要になります。
代表的なECカートシステムは以下の通りです。
・パッケージ型
・ASP型
・モール型
パッケージ型
パッケージ型のECカートシステムとは、自社でECサイトを一から作り上げる方式です。
全て自社でECサイトを構築するため、好みのデザイン・機能・コンテンツ全てを盛り込み運用できます。
他のECカートシステムに比べ自由度が高い点が特徴ではありますが、制作にかかるコストは非常に高いです。
そのため、販売予定の商品が多く存在している場合や、大規模なECサイト構築を目指している場合におすすめのECカートシステムです。
ASP型
ASP型のECカートシステムとは、クラウド上に存在しているECプラットフォームを活用してサイトを構築する方式です。
自社でサーバーや枠組みを用意・作成する必要がないため、比較的コストを抑えてスピーディーにECサイトを構築できます。複雑な手続きや設定が必要のない場合が多く、法人だけではなく個人でも簡単にECサイトを手に入れられます。
しかし、あらかじめ定められているデザインや機能しか利用できないため、カスタマイズ性は低いです。
そのため、コストを抑えて素早くECサイトを構築したいと考えている場合にには、おすすめのECカートシステムです。
モール型
モール型のECカートシステムとは、既に展開されているECモールに出店する方式です。
サーバーやデザイン設計を行う必要がなく、既存モールに自社ECサイトを組み込むだけで展開できます。
さらに、既存モールサイトは知名度と顧客を保有しているため、自社で新たに集客戦略を行う必要がありません。
しかし、同じモール内に出店しているECサイトとの差別化が難しいため、価格競争を起こさないように上手く他社と差別化し、ブランディングを高める必要があります。
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▶︎【費用・機能比較表】ECサイト開設サービス徹底解説!あなたにおすすめなカートシステムとは?
ECビジネスの成功事例
続いては、ECビジネスで成功している、以下3つのサイトを紹介しています。
・ユニクロ
・ホームセンター コメリ
・ライス・フォース
ユニクロ
引用元:https://www.uniqlo.com/jp/ja/
ユニクロは国内・海外に展開している、ファッションブランドです。
自社の公式サイトはECサイトとしての機能を兼ね備えており、商品紹介だけではなく、そのままユーザーに訴求も可能にしています。最大の特徴として、商品の詳細や画像を確認できるだけではなく、商品レビューの投稿・確認が可能です。
さらに、アプリと連動することで店舗限定のクーポンの取得が可能であり、店舗への訴求も促しています。
ホームセンター コメリ
引用元:https://www.komeri.com/top/CSfTop.jsp
ホームセンター コメリは、日用品から工具まで様々な商品を取り扱っているECサイトです。
サイト内で単純に商品を販売するのではなく、コンテンツに力を入れている点が特徴です。
ECサイト内では、オリジナルコンテンツの確認が可能であり、販売している商品に関する役立つ知識を中心に投稿しています。商品に関する知識を学ぶと同時に、商品のリンクが掲載されています。
そのため、ユーザーは納得した上で商品を購入し、顧客満足度向上が期待されます。
ライス・フォース
引用元:https://www.riceforce.com/
ライス・フォースは、化粧品を中心に販売している会社です。
ECサイトとSNSを連携させた運営方法が特徴で、Facebook内で販売している商品の使用方法や特徴をうまく伝えています。また、販売している商品と関連する投稿をSNSで行い、ECサイト上に訴求している点も特徴的です。
まとめ
いかがだったでしょうか?ECビジネス年々市場が拡大しており、始めるだけで数多くメリットが存在しています。
さらにASP型のECカートにより、個人でも簡単にECサイトの開設が可能です。
自社ビジネスをさらに拡大していくためには、ECサイトを開設してみるのも一つの手といえるのではないでしょうか?