皆さんは顧客満足度について御存じでしょうか?
ECサイト運営のみならず、ビジネスシーンで必ずと言っていいほど見かける単語の一つだと思います。
そこで本記事では、顧客満足度についての基礎知識から調査方法を具体的な施策を含めて解説していきます。
「顧客満足度って何?」
「顧客満足度の調査方法を知りたい」
「アパレルにおいて顧客満足度が下がる要因とは?」
などとお考えのアパレルサイト担当者様に必見の記事です!
目次 1. 顧客満足度とは? 2. 顧客満足度の重要性 4. 顧客満足度の調査方法 4-1. アンケート調査 4-2. ヒアリング調査 4-3. リサーチ会社に依頼する 5. アンケートの作成方法 5-1. 目的を決める 5-2. ターゲットを決める 5-3. スケジュールを決め 10. まとめ |
顧客満足度とは企業の商品・サービスに対してどれほど満足しているかを表すものです。
また顧客満足度は英語で「Costomer Satisfaction」と呼ばれ「CS」とも表記されます。
そもそも顧客満足度とは顧客の期待値で決まります。
元々の期待値を50としたとき、実際のサービスが70の満足度だった場合顧客満足度がいいという評価になります。このように顧客の期待値を超えるサービス・商品だったかで評価が決まります。
顧客満足度は今までの顧客の信頼とも言い換えられます。
すなわち、このサービス・商品が良いものか客観視できる指標でもあります。
皆さんは友人がおいしいと言っていたラーメン屋があれば足を運びたくなると思います。これは友人の顧客満足度が高いため新規顧客を得られたと考えられる一例です。現在ではSNSの普及によって口コミがより書きやすい時代になっています。顧客満足度は売り上げに直結します。
裏返せば売上向上を狙う方法の一つとして顧客満足度は欠かせない要素の一つと言えます。
顧客満足度を向上させるメリットは以下の4点が挙げられます。
・新規顧客の増加
・既存の顧客の維持
・競合との差別化
・ブランド力の成長
詳しく解説していきます。
ECサイトで商品を購入するとき皆さんはどこを見ますか?
商品の内容やデザイン性、サイズ感などを確認すると思います。しかしそこで評価の低い口コミが多数ある場合、購入に踏み切る人は少ないと思います。そこで口コミ等がいい評価であることは購入に踏み切る要素になり得ます。
一度購入した顧客の満足度が高ければ顧客の維持に繋がり、結果的に売り上げの安定に繋がります。
また新規顧客を増やすコストは既存顧客に購入してもらうコストに比べ5倍と言われています。そのため既存顧客の顧客生涯価値をあげることは企業の業績向上にも直結してきます。
顧客満足度が高いことは競合との差別化に繋がります。100人中95人満足してくれている商品と100人中60人満足している商品どちらかで選ぶときは多くの人が前者を選択すると思います。またこれが明記してない商品と比較した場合も顧客満足度の高い商品を多くの人が選ぶと思います。
顧客満足度は安心して買える保証となり得ます。
前述のように顧客満足度向上の結果、顧客の増加に繋がります。
顧客の増加はブランドの注目等にも直結します。結果的にブランドが注目されブランドとして成長することができます。顧客満足度の向上はブランドの成長と言っても過言ではありません。
顧客満足度の調査方法は以下の3点です。
・アンケート調査
・ヒアリング調査
・リサーチ会社に依頼する
アンケートでの顧客満足度調査は最も多く使われている顧客満足度の調査方法です。
顧客のメールアドレスを保有していればアンケートをインターネットで調査することができます。無料で使えるアンケートツールで行うことができます。
例・Googleフォーム
・クエスタント など
これらがあげられます。
アンケートの場合NPS(ネットプロモータースコア)を用いて1問のみで行うことがお勧めです。
NPSについては、以下の記事にて詳細を説明しているので是非ご覧ください。
▶︎NPS®とは?顧客満足度との違いから特徴や効果的な活用方法まで徹底解説
ヒアリングはお客様相談窓口での電話や店舗スタッフが直接店頭でお客様に確認する方法です。
古典的な方法ではありますがコストがかからず顧客満足度を把握することができます。
ヒアリングを行う際には質問項目を設定しそれぞれを数値化することで簡単に分析することもできます。
リサーチ会社に依頼するメリットとしては知りたい内容や解答者を考慮した顧客満足度調査を行ってくれる点です。またリサーチ会社が持っているモニターなどを利用できる点もメリットと言えます。
コストがかかりますがその分質の高い顧客満足度調査をしてくれます。
以下の会社がお勧めリサーチ会社3社です。
・楽天インサイト
https://member.insight.rakuten.co.jp/
・インテージ
・アスマーク
アンケートの作成方法は下記の3点があげられます。
・目的を決める
・ターゲットを決める
・スケジュールを決める
アンケート作成は課題解決のために行うものです。知りたい情報を整理してから作成する必要があります。
「顧客満足度がどれくらいなのか」「顧客満足度が低い原因を見つける」
などの目的に沿ったアンケート作成をすることで顧客満足度を効率的に向上させることができます。
目的が決まったら次は具体的にターゲットを絞っていきます。
主に年齢・性別・職業などの基本的な情報から顧客なのか見込み顧客なども絞ります。
その際にどのくらいの規模で行うのか決めておく必要もあります。
ターゲットと同時にアンケートの解答スケジュールを決めます。
いつから開始で募集期間はどれくらいなのかという点を決定します。内容によって変動しますが1ヵ月~2ヵ月程度がお勧めです。
詳細は以下の記事をご覧ください。
▶︎顧客満足度アンケートの作り方とは?重要ポイントからツールまで徹底解説!
顧客満足度が下がる要因として以下の原因が挙げられます。
・商品自体に問題がある
・顧客対応に問題がある
・ECサイトに問題がある
商品に破損等がある場合、サイズ・カラーを間違えて出荷してしまった等が例として挙げられます。
この場合返品・返金・交換の対応になることがほとんどです。
またお店側の落ち度になるため顧客満足度が著しく落ちる原因になります。
顧客が不安に感じてしまう対応は顧客満足度を下げる原因に繋がります。
具体的には、「配達予定日より遅れてしまう」「注文完了メールが届かない」等が挙げられます。
顧客が商品のお届けまでの流れでどの様な状態で、どこにあるのかを把握していれば顧客も安心してECサイトを利用することができます。
ECサイトでの購入の場合店舗と違い実物を試着して購入するということができないためECサイト上では実物と乖離のない商品画像を乗せる必要があります。
そしてECサイト上で商品を探すのに時間がかかってしまったり、商品ページから購入するまで誰でも簡単に購入できない場合も顧客満足度の低下につながってしまいます。
顧客満足度を向上させる方法は以下の3つです。
・顧客満足度調査を行う
・顧客体験が下がっている原因を特定する
・具体的な対策を考える
顧客満足度の向上のためにはまず顧客満足度を知る必要があります。
EC事業者の方は直接顧客と会うことがないのでECサイト上もしくはメールなどでアンケートを行う。
またSNS上で情報収集を行うことで顧客満足度がどのくらいなのか知ることができます。
顧客満足度が下がっている=顧客体験が下がっていると考えられます。
そのため顧客体験の改善は顧客満足度の向上に直結します。
顧客体験のどのフェーズに問題があるか特定するためにはアンケート等での情報収集をする必要があります。
以上二つで問題点を見つけ出し、そこから改善策を練ります。
問題によって施策は様々ですが適切な改善策を実行することで早急に顧客満足度を向上させることができます。
具体的な施策は次の項目をチェックしてみてください。
顧客満足度を向上させるための施策は以下の3つ挙げられます。
・商品自体に原因がある場合
・ECサイトに問題がある場合
・顧客対応に原因がある場合
商品に原因がある場合は商品の企画から見直す必要があります。
前述した通りアンケート等から顧客のフィードバックを活かして商品の企画の見直しを行うことができます。
ECサイトに問題がある場合は以下の施策が考えられます。
①SNSの活用
ECサイトの運営においてSNSを活用することで購入までの導線を確保、また商品着用の画像を乗せることで実物と商品イメージの乖離を防止することもできます。
②ECサイトの画像の変更
ECサイト上での実物と商品画像の乖離を改善するために画像を変更することで改善することができます。
この時のポイントは3つあります。
・白またはグレーなどシンプルな背景で撮ること
・均一に光を当てること
・トルソーかモデルに着せる
これらに注意して商品画像を撮ることで実物と近い商品画像を撮影できます。
③商品詳細文言などを変更する
商品詳細文言の修正の際には以下の点に注意して変更することで顧客満足度向上に繋がります。
・誰に買ってほしいのか・どんな特徴があるのか
・商品を購入する利点・購入の際の注意点・顧客が読みやすい文章構成
これらの点に気を付けて商品詳細文言を記入する必要があります。
またこれらの要素をいれて400字以上のストーリーを書くことで顧客満足度の向上に繋がります。
④決済フォーム、決済手段の改善
決済がスムーズに行かないECサイトは購入に至らない、または顧客満足度の低下に繋がります。
決済手段もECサイトのターゲットに合わせて変えることが好ましいでしょう。
例えば10代をターゲットにしたアパレルであればカードを持っていない人の方が多いのでキャリア決済やコンビニ決済があると購入に至る確立が上がると考えられます。
決済をスムーズにすることも顧客満足度を向上させる要因になります。
アンケートを取り、顧客にとっていちばん需要のある決済方法を把握しておく必要があります。
⑤商品を探しやすい導線を作成する
商品を購入する際に自分のほしい商品にすぐたどり着けるような導線を作成する必要があります。基本的に商品詳細ページから購入に至るまでの確立は2%~3%と言われています。
商品詳細ページにたどり着く母数が増えることで購入する数が増えると考えられます。
ECサイト上で商品詳細ページにたどり着くために検索欄を設けたり、カテゴリー別で表示させることで顧客の求めているページに早くたどりつかせることができます。
①従業員満足度をあげる
顧客と関わる従業員がどれほど満足しているかを知ることで顧客対応の改善に繋がります。
社内のマネジメント・ワークライフバランス・福利厚生などに従業員がどれほど納得していてどこに改善点があるのか社内からの視点で知ることで改善に繋がります。
②FAQを充実させる
顧客の不安は顧客満足度の低下に繋がるということは前述しましたが、知りたいことをすぐ知ることができないという点も不安に繋がります。
FAQの充実によって知りたい情報を問い合わせせずその場で確認できるためシームレスな購入体験に繋がり顧客満足度も向上します。
③業務効率化ツールを導入する
顧客満足度の向上のためには、シームレスな購入体験が必須と言えます。
人が管理するだけでは効率が上がらないので業務効率化ツールを利用することでより快適な購入体験に繋げられることができます。
以下ではおすすめな業務効率化ツールをご紹介しているので、ぜひご覧ください。
【2022年版】定番おすすめ!本当に使えるカスタマーサクセスツール11選!
④顧客管理ツールを導入する返品、返金、メール対応
ECサイト上で購入した場合サイズ違いなどの理由から返品等が発生する場合があります。
この時にスムーズに返品・返金・メール対応を進める必要があります。
しかし沢山の人から来た場合全て人力で対応してしまうとた対応に遅れてしまうケースが多々あります。
顧客管理ツールを利用することでスムーズな対応が可能になり顧客満足度向上につながります。
気になる方はこちらから↓
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顧客満足度向上による成功事例を3社紹介します
コナカは2020年度のOricon Meによる顧客満足度調査で「紳士服専門店」部門で1位を獲得したアパレル事業者です。
コナカはコストパフォーマンスを最大限上げることで顧客満足度の向上に繋げました。具体的な施策としては企画・生産・販売までを一貫して自社で行うことで安くて高品質なスーツを提供することに成功し、顧客満足度の向上を実現しました。
アンダーウェアを取り扱うD2Cブランド「OneNova」では、返品・交換無料制度を設けることで顧客体験向上・購入率向上に繋げました。また、ただ返品無料制度を設けるだけでなく、返品・交換に特化したツールを利用することで、スムーズな返品フローも実現しました。
顧客体験向上によりリピート率向上だけでなく、購入率も向上しました。1%前後と言われているEC平均CVRですが、購入のハードルを下げることで、One Novaは2%程度を推移しています。
詳しくは以下の記事をご覧ください↓
返品自動化で対応時間が1分以内に!返品・交換無料制度でEC平均水準より2倍高い購入率も実現
近年のスニーカーブームを作ったナイキですが、この裏側には顧客満足度を上げる大きな施策がありました。
それは顧客の声を直接聞くことです。いわゆるNPSを測ることで多くの人をファンに変えることができました。
また自社で広告を行い、ダイレクトマーケティング、インターネット広告に移行し広告の対象を個に移行させたことで継続的な顧客の維持にも繋げることができました。
結果的に顧客満足度の向上によって市場のシェアも継続的に1位を獲得しています。
(参考:https://deallab.info/sports-equipment/)
いかがだったでしょうか?
顧客満足度の向上は売り上げアップのチャンスとなり得ます。ECサイトの売り上げが伸び悩んでいるEC担当者様はぜひ一度自社の顧客満足度を調べましょう。適切に顧客満足度の向上に努めて売り上げアップを目指しましょう!
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