shopifyには複数の料金プランが用意されていますが、その中でも最上級・エンタープライズ向けプラン
「shopify plus (ショッピファイ プラス)」というのをご存知でしょうか?
今回は、shopify plusで実際に構築されたサイトの成功事例をご紹介します。
「shopify plus で出来ることがよく分からない」
「実際にどんな企業がshopify plusを使ってるの?」
「shopify plusを利用するべきか悩んでいる」
という方必見です!
目次 1. shopify plusとは? 2-1. 手厚いサポート体制 2-3. 強固なサーバーとサイトスピード 2-4. ランニングコストの削減 |
shopify plus(ショッピファイ プラス)は通常のshopifyの上位互換で取引量の多い大企業向けに用意されたプランです。
shopifyは一般的なカートシステムと比べてできることが多く、様々なストアに合わせて柔軟にカスタマイズできますが通常の3つのプランではできないことも存在します。
shopify plusは通常プランではできないことを広範囲にカバーしているプランになります。
通常のshopifyとの違いは大きく分けて4点あります。
・shopifyによる手厚いサポート体制
・機能拡張によるEC運用業務の自動化・効率化が可能
・強固なサーバーとサイトスピード
・ランニングコストの削減
Shopify plusでは、直接専任のサポートを受けることができます。
また、ストア構築時には専任のローンチエンジニアの優先的なサポートを受けることができ、構築後にはアカウントマネージャーからデータに基づいた売上アップの提案を受けることができます。
構築だけではなくストアにあった機能のアドバイスや事業戦略など、ありとあらゆるサポートを受けることができます。
shopify plusは通常のshopifyプランでは利用できないアプリが利用できます。
これにより“EC運営業務の自動化・効率化”が実現します。
また、アプリ利用費についてはshopify pulsの月額料金に含まれているので、追加で料金が発生することはありません。
本記事では、shopify plusのアプリでしか出来ない機能を6つご紹介します。
・キャンペーンの自動化(Launch Pad)
・送料無料設定の自動化(Script Editor)
・BtoBストアの開設(Wholesale Channel)
・事業者への通知の自動化(Shopify Flow)
・既存システムからのデータ移行(Transporter)
・ストア移行の通知(Bulk Account Inviter)
セールなどのイベント、新商品リリースなどのキャンペーンスケジュールを設定することができる機能です。
この機能を利用することで、EC担当者が夜の12時にPCの前でスタンバイしてリリースのボタンを押す...などのことはなくなります。時差がある海外でのサイト運用には嬉しいポイントです。
Script Editorは、Rubtコードを利用して複合条件付きディスカウントやプロモーションができる機能です。
複合条件とは「〜の行動をしたら、〜を実行する」等、条件付きで設定が出来る使用のことです。
利用できるのは以下の3つのタイプのスクリプトです。
◼︎項目スクリプト
1つ買うと1つ無料、2つ買うと10%OFFなど割引などのスクリプトが中心
◼︎配送スクリプト
配送方法の名前や価格の変更、非表示などができる。
VIPやサブスクリプションのユーザーの送料無料など配送周りのスクリプトが中心
◼︎決済スクリプト
決済サービスの変更や非表示、決済方法(デフォルト)の自動選択など決済周りのスクリプトが中心
これにより、クーポンコードを発行をすることなくキャンペーンを行うことができます。
また、Launch Padと連携することが可能で、別のキャンペーンを同時に行うことが可能です。
卸事業者向けに商品を販売することが可能になります。
具体的には、売っている商品を顧客(ユーザー)ごとに別価格での表示・販売を可能にするWholesale Channelの利用が可能です。卸売ストアでは顧客ごとにパスワードがかかっており、招待された卸業者のみがアクセスできるようになります
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受注時、新規登録時などのトリガーによってユーザーのタグ付けや、Slack通知、在庫管理、注文管理など連動する業務の自動化を可能にする機能です。例えば以下のような操作が可能です。
・Aの商品が在庫数が2個以下になったら事業者に通知する。
・複数回購入のユーザーにクーポンを配信する
複雑なコードを使用無しで管理画面に豊富にあるアクションを追加するだけなので、感覚的に自動化の設定ができます。
既存システムの顧客・商品・注文のデータをshopifyに移行できる機能です。
進行状況を簡単に確認することができ、エラーの特定もできるようになります。
また、TranporterToolを使用し、既存システムのデータをshopifyに適したCSVデータに変換することも可能です。
別サイトからshopifyにストアを移行した際に、既存のお客さまに「ストア移行の通知」を行うことができる機能です。
細かいセグメント設定なども行えるため、顧客に合わせた内容のカスタマイズができます。
・サーバー費が月額費用に含まれている
・Shopify plusの専用アプリを利用することで業務効率化が可能
・手数料が低い
上記のことから、ランニングコストを削減することができます。
取引量の多いEC事業者からすると、EC運用業務はかなりの負担になっているでしょう。
shopify plusのアプリ利用で時間とコストを節約することで
人にしかできないクリエイティブな業務やマーケティング施策にリソースやお金を投資できるのが大きなメリットになります。
1分に10149件の注文を処理でき、99.98%のアップタイムが保証されています。
大物海外アーティストのグッズ販売時など、スパイスアクセスにも耐えることができます。
これにより、サーバークラッシュによる機会損失を防ぎます。実際、Instagram2.1億のフォロワーを持つ世界的セレブセレブのカイリージェンナーなどのECサイトはshopify plusで作られています。
Allbirds(オールバーズ)はアメリカ発のスニーカーブランドです。
2020年には日本にも初上陸しており、原宿に第1号店をオープンしています。
天然素材のサスティナブルな素材を売りにしており、現在では米国・日本の他にも中国やヨーロッパなど35ヶ国以上でECが展開されています。
shopify plusの拡張性を活かし、各国に対応したサイトの設計や決済サービスに対応しています。実際に日本では現金決済の比率が欧米諸国よりも高いため、コンビニ決済などのオプション機能をshopify plusの拡張性で実現することが出来たようです。また製品ページも色やサイズ、素材の詳細など通常のshopifyよりも多くのオプションを表示させることによってより多くの顧客ニーズに応えています。
HEINZ(ハインツ)は130年以上の歴史がある米国発のケチャップ会社です。
COVID-19(新型コロナウイルス)での外出自粛の影響でHEINZの商品を手に入れることが難しくなった顧客の要望を受けてHEINZは2020年4月にshopify plusでECサイトを1週間で構築しました。
構築初期は人気商品のみを販売し、2~3日以内にイギリスならどこでも配送できるような物流関係も整備したようです。
コロナ以降、売上が減少してECを展開しようと考えている方にとってはベンチマークになる例です。
Lindt(リンツ)はスイスを代表するチョコレートブランドで日本でも渋谷に直営店が経営されており、非常に歴史と人気のあるチョコレート会社です。LindtもHEINZと同じくCOVID-19(新型コロナウイルス)の影響を受けました。
Easter(カナダでは4月4日に家族などで集まる祝日)が近づいており、LindtにとってはEasterは売上が年間でも高くなる繁盛期でした。そんな稼ぎ時に、カナダでは外出自粛の影響で全てのLindt直営店の営業中止を迫られました。
しかし、LindtはECサイトを展開しておらず顧客にLindtのチョコレートを提供する手段がありませんでした。
そこでshopify plusを用いて短期間でECを構築することにしました。結果的に5日でECを構築することができ、地方への物流整備や多言語表示、shopify plus公式からのサポートを得て成功しています。HEINZ(ハインツ)と同様、コロナ以降売上が減少してECを展開しようとしている方にとってはベンチマークとなる例です。
BOMBAS(ボンバス)はニューヨク発の靴下ブランドです。
サスティナビリティにも貢献している会社で、ホームレスへの支援でも有名な会社です。
BOMBASはshopify plusでECを構築する前にも自社ECで商品を展開していましたが、サイトの脆弱性から頻繁にサーバーダウンを繰り返しており商品画像が掲載されない、顧客が商品を購入できないといったような事が起こっていました。
その影響は大きなもので、サイトリニューアルの費用やサイトダウン時の機会損失を合計して15万ドル以上が一瞬で無くなることもあったようです。そこで長期的な成長を視野にshopify plusを使ってECを構築しました。
shopify plusの大きな特徴である膨大な取引(トランザクション)にも耐えられるサイト強度(※1分間に10,149件処理可能)のおかげで、結果的にBOMBASはBlack Friday*でも商品を処理できる強固なサイトを構築する事ができました。
*1 米国で例年11月の第4木曜日の翌日に小売店などで大規模な安売りが実施される日
Makeup Geek(メイクアップ ギーク)は2008年に設立された女性用コスメブランドです。
Makeup Geekもshopify plusでサイトを構築しており、化粧品のビジュアルや詳細な情報を乗せた商品掲載ページの構築やVIPページを構築するなど自社ブランドの世界観を壊さないような美しいサイト設計に拘っています。
設立者はYoutubeチャンネルも運営しているので自然な導線でナビゲーションメニューからチュートリアルや化粧の動画等を閲覧できるような設計になっています。通常のshopifyテーマでは構築できない美しいサイトデザインのベンチマークです。
GOOD AMERICAN(グッド アメリカン)は有名な姉妹の三女であるKhole Kardashian(クロエ・カーダシアン)という方によって設立されたデニムブランド企業です。
とても影響力のある方で2016年に最初の製品を販売した際には初日に100万ドル以上の売上を叩き出しました。
しかし、それと同時にオペレーションの煩雑性やタスクの処理能力にも通常サイトでは限界を感じていました。
そこでshopify plusの機能の1つである「Shopify Flow」を使うことにしました。Shopify FlowとはECに関わる定型業務(在庫が無くなったら発注をかけたり、商品の値下げ設定をすること等)の自動化が簡単にできる機能です。
フローを自動化したことで結果的に膨大なトランザクションをエラーなく処理する事が可能になり、よりビジネスを拡大する事が可能になりました。shopify plusの自動化機能を上手く活用してビジネスを軌道に載せた代表例です。
如何だったでしょうか?今回はshopify plusの基本的な説明からshopify plusの強固なサーバー性や機能拡張による効率化を図った成功事例まで詳しくご紹介しました。
日本ではまだ馴染みのないshopify plusですが本場の米国やヨーロッパなどでは既に多くのECサイトがshopify plusで構築されており、実際に成功を納めています。
今回の記事がshopify plusを導入しようか悩んでいる方のお助けになれば幸いです。
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