実店舗やECサイトで商品を購入した際、破損していたら返品する場合も多いでしょう。
しかし、「返品のやり方ってどうすればいいの?」といった疑問が出てくる方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、実店舗やECサイトで購入した商品を返品する際の基本的な流れ、返品方法について解説していきます。
「返品の基本的な流れってなに?」
「返品方法に指定はあるの?」
「そもそも返品は悪いことなの?」
などとお考えの方に必見です。
返品の基本的な流れ
購入した商品を返品する際の流れは、大きく分けて以下の通りです。
・商品の状態を確認
・商品購入店へ連絡
・指定の発送に合わせて返送
・交換対応
商品の状態を確認
返品を行う際は、まず商品の状態を正確に確認しましょう。
正確な状態を把握していない状態で、購入店に連絡したとしても手続きに時間がかかってしまう可能性があります。
購入した商品が破損している場合、どのように破損しているのか、どういった状態で破損したのか把握が必要です。
例えば、実店舗でコップを購入した後、持ち手が破損しているのであれば、返品の連絡を行う前に必ず写真を撮りましょう。
また、商品を開封した段階で商品に破損が見られたのか、もしくは商品を手に取った時に破損に気づいたのかを記録していくと、スムーズ返品対応に進むことができます。
破損状態を記録していなければ、販売者側から「自己都合による返品」と考えられる場合があるため、状態確認が非常に重要です。
商品購入店へ連絡
返品希望の商品状態が確認できた後は、商品購入店に連絡しましょう。
実店舗で購入した場合は電話での連絡、ECサイトで購入した場合はメールやカスタマーセンターへ問い合わせます。
実店舗で購入した商品を返品する際、商品の状態を確認していたとしても、電話などで事前に連絡しておきましょう。
いきなり店舗に伺ったとしても、交換したい商品がない場合もあります。
そのため、あらかじめ連絡しておくことで、スムーズに返品・交換対応が可能になります。
また、ECサイトのカスタマーセンターに問い合わせる場合、商品の状態・返品する商品の画像が必要な場合があります。
指定の方法で商品を返送
商品購入店への連絡が完了した後は、指定の発送方法にて商品を返送しましょう。
実店舗で商品を購入した場合、店舗に直接商品を届けることが多いです。
ECサイトで商品を購入した場合は、郵送やメール便などサイトが指定する返送方法に従いながら対応しましょう。
また、返送方法に指定がない場合は、追跡可能な配送方法の選択がおすすめです。
万が一、発送後商品が届かない場合など、追跡番号を確認することで配送状況を簡単に確認できます。
さらに、発送した商品が紛失してしまうと、返品対応だけではなく商品代金の返金もできなくなってしまうため、必ず注意しましょう。
交換対応
無事に商品が購入店に到着した後は、不備のない商品に交換しましょう。
実店舗で返品対応した場合、店舗に在庫があればその場で商品の交換が行われます。
ECサイトで商品を購入した場合は、返品した商品を確認後ショップから不備のない商品が届きます。
「商品が購入時から破損している」・「全く違う商品が届いた」などの、販売店側に問題がある場合は送料は発生しません。
しかし、「購入後すぐに商品を破損させてしまった」・「色やサイズを間違えて購入した」などの、購入者側の都合で返品対応を行う場合、新しい商品の配送費が別途発生します。
また、商品の交換が不要な場合は、このタイミングで返金対応が行われます。
購入店舗によって返金対応は異なりますが、返金対応を希望する場合は返品処理をリアルタイムで確認できるネットバンキング対応がおすすめです。
基本的な返品の方法
基本的な商品の返品方法は、大きく分けて以下の3つです。
・顧客発送
・コンビニや郵便局からの発送
・玄関先での受け取り
顧客発送
顧客発送とは、購入者自身が商品を実店舗や指定の場所に発送する方法です。
基本的には、購入した商品を返品する際は顧客発送を行うことが多く、返品処理がすぐに完了する点が特徴です。
商品を返品することが決定してからは、顧客の都合に合わせて商品を返品できます。
また、実店舗で商品を購入した場合、商品を発送するよりも店舗に持ち込んだ方が早い場合があるため、顧客の返品に対するストレスを軽減できる場合があります。
しかし、販売者側の不備で商品を返品することになった場合、顧客に手間と時間をかけさせることになるため、顧客満足度の低下が懸念されるでしょう。
そのため、顧客発送は自己都合による返品を希望する場合やできる限り早い返品処理を希望する顧客に対しておすすめの返品方法です。
コンビニや郵便局からの発送
コンビニや郵便局からの発送とは、店舗に商品を持ち込むのではなく、商品を完全に配送する返品方法を指します。
販売者側のミスによって返品する場合でも、着払いで返品処理を行うのであれば、顧客満足度低下を防ぎながら返品処理が可能です。
しかし、近隣に商品を発送する施設がない顧客や元払いでの配送を依頼された場合、著しい顧客満足度の低下が懸念されます。
そのため、カスタマーサービスの一環として、メールやチャットなどで顧客とこまめに連絡を取りながら返品依頼を行うと良いでしょう。
玄関先での受け取り
玄関先での受け取りとは、顧客の自宅まで商品を回収しにくる返品方法です。
顧客から商品持ち込みや発送などの商品返品処理を行う必要がないため、顧客満足度を維持したまま返品処理が可能です。
しかし、販売者側は顧客の自宅まで商品を回収しにいくコストが発生します。
そのため、販売者側が完全にミスした場合の返品対応以外は行うことが少ないと言えるでしょう。
返品は悪いものなのか?
返品対応と聞くと「悪いこと」と感じる方も多いのではないでしょうか。
顧客の自己都合による返品処理は対応できないことが多いですが、返品ポリシーを緩和することで、様々なメリットを教授できる可能性があります。
返品ポリシーを緩和することで得られるメリットは、大きく分けて以下の3つです。
・顧客満足度の増加が見込める
・購買率が上昇する可能性がる
・購入者の不満抑制
顧客満足度の増加が見込める
返品ポリシーを緩和することで、顧客満足度の増加が見込めます。
販売者側のミスで返品対応が発生した場合、販売者側はできるだけでスムーズに商品を返品できるように対応します。
しかし、顧客都合の返品対応に応じない場合、顧客はサービスが悪いと感じるため、相対的に顧客満足度が低下してしまうのです。
もちろん、顧客都合による返品希望を販売店が必ず応じる必要はありません。
ただし、購入してから数時間しか経過していない、未開封・未使用でサイズを間違えた、などの場合、返品対応に応じることは難しくないでしょう。
前述した状況にもかかわらず、返品ポリシーに従い、返品対応を行わなければ顧客満足度の低下が懸念されます。
そこで、返品ポリシーを緩和し、ある程度の顧客都合返品を受け入れるようになれば、対応の良い店舗として顧客に認識してもらえるでしょう。
店舗やECサイトを運営していく上では、顧客からの評判・口コミは非常に重要です。
そのため、これまでの返品ポリシーを少し緩和するだけで、顧客満足度の向上が見込めるでしょう。
購買率が上昇する可能性がある
返品ポリシーを緩和するだけで、購買率が上昇する可能性があります。
柔軟な返品対応を行うことで、顧客からの評判は高まり、店舗としての信頼を獲得することができるのです。
つまり、返品対応が発生することでリピーターの獲得が可能となり、新たな購入を踏み出すことができるでしょう。
店舗やECサイトを運営していく上では、新規顧客だけではなくリピーターやブランドファンを獲得していく必要があります。
良質な返品体験を顧客に提供することでリピーターを獲得し、購買率や売上を上昇させることができるでしょう。
購入者の不満抑制
返品ポリシーを緩和することで、購入者の不満を事前に抑制できるでしょう。
販売者側がどれだけ自信を持っている商品でも、購入者の中には満足しない可能性があります。
また、返品対応が発生していない顧客でも、店舗やECサイトの返品ポリシーに不満を抱えている場合もあるでしょう。
そのような場合に返品処理が発生すると、購入者側に溜まっていた不満が爆発し、店舗やECサイトの評判・顧客満足度を著しく低下させることになります。
購入者は商品に関して信頼がある場合でも「販売店には不満を抱えている」といったケースが考えられます。
そのため、販売店が提示している返品ポリシーを緩和させ、返品に対するハードルを下げることで、より商品を購入しやすい環境を作り上げることが可能です。
購入者の不満を抑制できれば、購入率を安定させることもできるでしょう。
返品に便利なサービス紹介
続いては、販売者側が返品に便利な以下2つのサービスを紹介していきます。
・Recustomer
・NETSUITE
Recustomer
引用元:https://recustomer.me/
RecustomerとはRecustomer株式会社が開発・運営している、返品・注文キャンセル・配送日確認などのCS業務をサポートする国内サービスです。注文後の顧客対応を一気通貫で自動化、及び、顧客体験向上による中期的な売上向上が可能です。主な機能は以下になります。
Recustomer return(リカスタマー リターン)
Recustomer returnは、返品(返金・交換)・注文キャンセルを効率化する機能です。
購入者はECサイトと連携した返品・キャンセルフォームより、注文番号などの必要情報を入力しアクセスした後
返品商品や返品理由などを選択するだけで簡単に返品リクエストを送ることができます。
EC事業者は、受け付けた返品リクエストを顧客情報・注文情報が紐づいた状態で管理することができ、ステータスを変更することで、購入者に次のアクションを依頼する自動メールが送信されます。
EC事業者が顧客と返品に関するコミュニケーションを取る必要がなく、業務効率を向上させることができます。
さらに、顧客の要望にシステムが自動で対応するため、人が対応する以上に返品スピードを向上させることが可能です。
Recustomer tracking(リカスタマートラッキング)
Recustomer trackingとは、購入商品の追跡ページを作成し、購入商品の配送状況の確認・配送日時変更・住所変更などを購入者が自身で行うことができます。
それにより、配送に関するお問い合わせを削減することができます。
また、追跡ページにてECサイトや別商品への導線をつけることで、新たな顧客接点を創造します。
NETSUITE
引用元:https://www.netsuite.co.jp/products/erp.shtml
NETSUITEとは日本オラクル株式会社が運用・提供している、顧客・業務管理サービスです。
世界中の26,000社に利用されているサービスであり、様々な顧客管理システムを活用して、販売状況の確認ができます。
RMA管理では、販売している全ての製品の状況を確認可能であり、勤務時間外の販売対応もサポート可能です。
また、返品・返金機能では、割り当てられた製品番号に沿って、自動的に対応を行います。
例えば、顧客の希望に合わせて事前に交換品を送付するのか、返品されてから対応するのかなど、柔軟に対応してくれます。
NETSUITEに登録されている、様々な顧客データを元に、最適な判断を自動的に行うため、安心して返品対応を任せられるでしょう。
返金対応に関しては、事前に登録している内容であれば、担当者が決済管理を行うことなく自動で返金対応が可能です。
さらに、複数の支払い方法や口座更新にも対応しているため、スムーズに返金処理を行えるでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?購入した商品を返品をする際は、商品の状態を確認した上で、購入店に連絡を行うようにしましょう。
また、返品方法に関しては、発送方法・配送費の有無など、販売店舗によって対応が異なります。
しかし、商品の返品対応はデメリットだけではなく、良質な返品体験を提供することができれば、顧客満足度の向上・リピーターの増加を促せるでしょう。
そのため、本記事で紹介した返品処理のメリットや返品処理に便利なサービスを利用して、顧客満足度の高いECサイト運営を目指してみてはいかがでしょうか。