近年、様々な業種でもECサイトを開設・運営する企業が増えています。
上手く顧客を集客することができれば、順調にビジネスを成長させることができるでしょう。
しかし、「ECサイトの運営が辛い」と感じている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、ECサイト運用の辛い部分や理由・解決方法について解説していきます。
「ECサイト運営が辛い」
「ECサイトの業務量が多すぎてどうすればいいかわからない」
「ECサイトの業務をつらくならないようにするにはどうすればいいの?」
などとお考えのECサイト担当者の方に必見です。
目次 1. ECサイトの業務の多さ 2-2. 人的リソースが足りない 2-3. 集客がうまくいかない 3-1. カウネット |
ECサイト運営は、業務量が多く、上手くさばくことができずに辛いと感じることが多いです。
ECサイト運営において、基本的な業務は以下の通りです。
・商品企画
・商品の仕入れや製造
・ささげ(商品撮影・採寸・商品説明文の考案)
・掲載商品の登録
・バナー・LPの制作
・商品の受発注
・在庫管理
・日々の注文状況・売上の管理
・商品出荷業務
・カスタマーサービス
・コンテンツ制作
・プロモーション対応
ECサイトで商品を継続的に販売してくためには、商品企画を行っていく必要があります。
商品企画もECサイト運営の業務の一つであり、トレンド情報・ユーザー需要の確認・季節を確認した上で、企画を練っていきます。また、単純にトレンドで人気が出そうな商品を企画するだけではなく、原価率・利益率の計算を行いながら、販売開始までのビジネスプランを立案していくことも重要です。
そのため、既存商品以外にも新規商品を考案していく、時間とコストが必要になるでしょう。
ECサイトをリリースしたからといっても、自社に商品が存在していなければ、売上を作ることはできません。
そのため、ECサイト運営前に立ている販売計画に基づいて、商品の仕入れや製造を行っていきます。
商品を仕入れる際は、販売状況に応じて細かく仕入れ量を調節していく必要があります。
SNSやWeb上で商品の人気が出た場合、一気に在庫がなくなってしまい、機会損失を起こしてしまう可能性があります。
また、発注してから数日で商品が到着するルートを確保しておくことで、万が一商品が全てなくなってしまっても、機会損失を最大限減らすことが可能です。
自社で商品を製造している場合は、仕入れと同じく販売状況に合わせて製造スピードを調整しておきましょう。
製造に時間がかかる商品は、販売開始前から少し余裕を持たせてスケジュールを組んでおくことがおすすめです。
ECサイト運営において、仕入れた商品をECサイトに掲載する素材を準備していきます。
準備が必要な素材は、大きく分けて以下の3つです。
・商品撮影
・採寸
・商品説明の原稿
撮影・採寸・原稿の頭文字をとって、これらの業務は「ささげ」と呼ばれています。
また、商品写真と説明文に関しては、顧客がECサイトで商品を購入するか判断する部分になります。
例えば、商品写真がブレている・写真数が少ない・商品の良さが伝わらない説明文、などでは、商品が売れることはありません。そのため、写真撮影はプロに依頼し、ECサイトに掲載できるだけ写真を掲載しましょう。
さらに、季節によって商品説明文を変更することで、顧客に寄り添った提案ができますので、流行や季節に合わせて変更しましょう。新商品を多く追加するのではなく、定められた商品を掲載するだけの場合、素材情報の変更はありません。
ささげは、ECサイトの売上に直結する部分になりますので、辛いと感じることも多いでしょう。
掲載商品の登録とは、ささげで準備した商品素材をECサイトに登録していく業務です。
撮影した商品画像と説明文を管理画面に登録していき、販売期間の設定を行うことで、ECサイト上に商品情報が掲載され販売が開始されます。ECサイト内のプロモーションに関しては、利用している管理画面によって異なりますので、別途設定しましょう。
ECサイト運営では、商品登録や掲載業務以外にも、バナー・LPの制作を行う必要があります。
ECサイトの世界観やブランドイメージを顧客に知らせていくためには、サイトデザインとバナーやLPが重要になってきます。
バナーやLP制作を外注する予算があるのであれば、専門クリエイターに依頼することで高いクオリティの制作物を得られます。しかし、バナー・LP制作に回す予算がない場合は、自社で制作していく必要があるでしょう。
バナーやLPはWebデザインスキルがない場合でも、簡単なデザインであればノーコードで制作できますので、ささげと並行して対応していきます。ECサイトの売上やブランド力を向上するためには、バナーやLPは必須になりますので、業務の合間に制作すると良いでしょう。
商品の受発注とは、ECサイトで掲載している商品が売れた際に対応する業務です。
EC管理システムには、商品が売れた量・在庫数が表示されますので、商品在庫状況に合わせて受発注作業が必要です。
受発注を行わなければ、売れた商品の補充ができず、機会損失が発生してしまいます。
そのため、取り扱っている商品の数が少なければ、受発注作業の回数は少なくなり、取扱数が多ければ受発注業務の負担が大きくなるでしょう。EC運営スタッフに負担がかかってしまい、辛さを感じているのであれば、自社ECサイトに適した受発注システムを導入してみて下さい。
在庫管理とは、ECサイトで展開している商品数の確認・在庫数に応じた仕入れ業務を指します。
在庫管理が上手くできていれば、機会損失を発生させることなく、最大限利益獲得ができるでしょう。
しかし、在庫管理に手間取ってしまうと、売れていない商品を仕入れてしまったり、在庫切れを起こしてしまう可能性があります。また、運営しているECサイトが複数ある場合は、運営スタッフに負担がかかってしまいます。
そのため、複数のECサイトを一元管理できるシステムを導入することで、手動で行っていた業務を減らし、業務効率化を図れるでしょう。
取り扱っている商品の注文状況や売上の管理も、EC運営の業務です。
売れた商品を仕入れているだけでは、いつか商品が売れなくなった時の施策が考えられません。
日々の注文状況を確認することで、いつ・誰が・どの商品を購入してくれたのか把握できます。
顧客の細かい情報を把握できれば、次のビジネス施策にも生かすことが可能です。
そのため、受発注以外でも、商品の注文状況・売上を把握することで、利益向上が見込めます。
商品出荷業務とは、購入された商品を購入者の元に配送する業務です。
ECサイト管理システムによって、購入された商品を確認して、倉庫から配送依頼を行うことが業務内容になります。
大規模なECサイトの場合は、完全に配送業を委託していることが多いですが、小中規模のECサイトは自社で配送処理をすることが多いでしょう。しかし、これから拡大予定のECサイトの場合は、運営スタッフが配送処理することになります。
そのため、自動出荷システムを導入することで、倉庫で管理している商品と販売データが照らし合わされるため、スムーズに出荷できます。さらに、出荷までの作業を全て自動化できるため、非常に作業効率が向上すると言えるでしょう。
ECサイト運営業務は、サイト内の管理だけではありません。
カスタマーサービスとは、顧客からの電話やメールに対応する業務を指しています。
例えば、顧客からの質問メールやクレーム対応もカスタマーサービスに含まれており、問い合わせ内容によっては慎重に対応する必要があります。
小中規模のECサイトの場合、カスタマーサービス専門の部署がない場合が多いため、サイト管理業務と並行してカスタマーサービスを提供していくことになるでしょう。
ECサイトは、運営しているだけで顧客が集まるわけではありません。
オウンドメディアやECサイト内にブログ記事やコラムを展開していくことで、コンテンツマーケティングとして顧客を集めることができます。また、ブログを投稿する場合はSEO対策を行い、狙ったKWで上位表示を取ることで、高い集客効果を発揮できます。さらに、ECサイトに会員登録機能を付帯することで、会員になった顧客に対してメルマガを送付することができるでしょう。ECサイトの集客コンテンツとして、メルマガは非常に優秀であるため、積極的に活用していく必要があります。
ブログやメルマガなどのコンテンツだけでも集客は可能ですが、より高い集客効果を発揮するためには、広告運用やSNSマーケティングが必要になります。リスティング広告やディスプレイ広告を活用することで、コンテンツから流入しなかった顧客を獲得できます。
また、SNSマーケティングでは、ターゲットユーザーに対して、ピンポイントでサイトプロモーションが可能です。そのため、自社ECサイトのターゲットユーザーや取扱商品に合わせて、プロモーション施策を展開することで、多くの顧客を獲得できるでしょう。
ECサイトの運営が辛くなる理由は、大きく分けて以下の4つです。
・業務量が多い
・人的リソースが足りない
・集客がうまくいかない
・CS業務が辛い
それぞれの解決方法も合わせて紹介していきます。
上記でも紹介している通り、ECサイト運営には様々な業務が存在しています。
業務量が多いことから一つの業務に絞って成果を出すことができず、ECサイト運営自体が辛くなってしまうでしょう。
また、ECサイト運営では日々の業務量の多さに忙殺されてしまうことがあり、気づいたら定時になっており、仕事が終わっていない、といった状況になってしまいます。
そのため、業務量の多さは同じチームのメンバーで共有・分担しましょう。
チームメンバー全員がバラバラの業務に対応していては業務効率も低下してしまい、本来対応できるはずの業務も手が付けられない可能性があります。ECサイト運営業務をチームメンバーでローテーションすれば、複数の業務を覚えてもらうことが可能です。上手く業務を分担できれば、業務量が原因でECサイト運営が辛くなることは無くなるでしょう。
ECサイト運営を行っている企業は、慢性的な人手不足に悩まされていることが多いです。
人的リソースが十分に足りていれば、ECサイト運営の業務を分担すれば、スタッフ一人ひとりの負担は少ないでしょう。
しかし、少ないメンバーで業務をこなす場合、スタッフ一人が対応する業務量が多いため、上手く処理できずにストレスを抱えてしまう可能性が高いです。また、業務量の多さから教育環境が整っておらず、新人スタッフが入社したとしても、離職してしまう傾向にあります。
そのため、人的リソースが足りていないのであれば、業務スピードを改善するのではなく、マネジメント部分の改善を要望しましょう。EC運営スタッフだけでは対応できない部分になりますので、他部署からの人材補給・新規採用数を増やすことが重要です。また、具体的な業務内容をまとめた資料を作成し、手が回らない状況でも新人スタッフが業務をこなせる体制を整えておくのも重要です。
数少ない新人スタッフでも、教育が十分に行き届けば後々戦力になってくれます。
簡単には人材補給ができない環境にあるのであれば、業務を効率化するCSツールを利用するのもおすすめです。
ECサイト運営では、コンテンツの制作・広告の出稿を行っても、集客面が上手くいかない可能性があります。
既存業務については負担がない場合でも、常に新規顧客を獲得していかなければ、長期的な運営は望めません。
また、新規顧客獲得数や売上が低迷している場合、ECサイト運営責任者は上司からの圧力を感じることもあるでしょう。
しかし、ECサイトに集客を行う際は、短期的な施策では目先の顧客しか獲得できない可能性が高いです。
そのため、自社ブログやオウンドメディアでのコンテンツ作成・一定間隔でメルマガの送付など、展開する集客施策は中長期的なプランを展開することが重要です。時間をかけて自社ECサイトの潜在顧客をファンに変換することで、集客数・売上増加が見込めます。また、ECサイト内に期間限定クーポンの展開を行うなど、短期的施策も織り交ぜていくことで、最大限の効果を発揮できます。
ECサイト運営を行っていると、受発注業務や人材不足に不満は抱えていないがCS業務が辛い、といった声をよく目にします。CSは直接顧客とコミュニケーションを取る業務であるため、購入判断やECサイト自体の評価にも繋がります。
質の高いCS業務を展開することで、顧客満足度を高めるだけではなく、クレーム拡大を防ぐこともできるでしょう。
しかし、直接クレームに対応することは、スタッフにとっても非常にストレスを感じる部分でもあります。
この場合、CSツールを導入するのがオススメです。
お客様はお問い合わせ内容や不安点の早急な解決を求めています。なので、対応に時間がかかると顧客体験の低下に繋がります。CSツールを導入し、システムで解決に導くことにより的確で素早い対応が可能になります。
以下にてオススメなCSツールをご紹介しているので、是非参考にしてみてください
▶︎【2022年版】定番おすすめ!本当に使えるカスタマーサクセスツール11選!
続いては、ECサイトサポートツールを活用して成功している以下2つのサイトを紹介していきます。
・カウネット
・富澤商店
カウネットとは、文房具やオフィス用品の販売を行っているECサイトです。
顧客の悩みに寄り添った商品展開が特徴でしたが、限られた人的リソース内で50万点を超える商品を把握できていませんでした。そのため、一時的な在庫切れを発生させてしまい、機会損失を発生させている状況が懸念していたのです。
しかし、全ての倉庫と取扱商品を一元管理できるツールを導入することで、在庫切れを減らし、今まで以上に売上増加を達成しています。
富澤商店は、製菓・製パン材料や調理器具の販売を行っているECサイトです。
サイトシステム自体が扱い辛く、新人スタッフに対して教育が難しい状態でした。
そこで、業務効率化ツールを導入し、担当者に分かりやすいシステム設計に再構築しています。
また、担当者のリソース削減のため、一目で販売状況や受発注を管理できるようにシステムをカスタマイズすることで、業務効率が向上しています。
いかがだったでしょうか?ECサイト運営は業務量が多く、日々の業務をこなすだけでも辛く感じる部分が多く存在しています。
できるだけ早い段階で手を打たなければ、新人スタッフの離職による人材不足、CS業務のクオリティ低下が懸念されます。そのため、業務自動化システムを活用して、業務効率を改善してみてはいかがでしょうか。
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