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Shopifyplusとは?通常プランとの違い(機能・料金)を徹底解説【ECサイト担当者向け】
”Amazonキラー”とも呼ばれるECプラットフォーム「Shopify(ショッピファイ)」。
日本には2017年に上陸しましたが、国内でも続々と様々な企業がShopifyを導入し始めています。
shopifyには複数の料金プランが用意されていますが、その中でも最上級・エンタープライズ向けプラン
「Shopify plus (ショッピファイ プラス)」というのをご存知でしょうか?
今回は、Shopify plusで出来ることや料金プラン、Shopify plusの利用がおすすめな方などをご紹介いたします。
「Shopifyplus で出来ることが知りたい」
「Shopifyplus と通常プランとの差が知りたい」
「自分はShopifyplusを利用するべきか悩んでいる」
という方必見です!
目次 2-1. 手厚いサポート 2-2. 運営業務の効率化・自動化が可能 2-3. ランニングコスト削減 2-4. 強固なサーバーとサイトスピード 5. Shopify plusの事例 7. まとめ
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Shopify plusとは
Shopifyplusは取引量の多い大企業向けに用意されたプランです。
Shopifyの通常のプランよりも、できることが多く様々なストアに合わせて柔軟にカスタマイズできます。
Shopifyplusでしかできない機能なども多く存在しています。
以下にてShopifyplusでしか実現できない機能や、具体的なECサイトを用いた事例などもご紹介いたします。
また、上の動画ではshopifyplusが完結にまとめられているので、全体像を素早く知りたい方は是非ご覧ください!
Shopifyplusのメリット
Shopifyplusのメリットは、大きく分けて以下の4点です。
・shopifyによる手厚いサポート体制
・機能拡張によるEC運用業務の自動化、効率化が可能
・強固なサーバーとサイトスピード
・ランニングコストの削減
手厚いサポート体制
Shopifyplusでは、直接専任のサポートを受けることができます。
また、ストア構築時には専任のローンチエンジニアの優先的なサポートを受けることができ、構築後にはアカウントマネージャーからデータに基づいた売上アップの提案を受けることができます。
構築だけではなくストアにあった機能のアドバイスや事業戦略など、ありとあらゆるサポートを受けることができます。
機能拡張によるEC運用業務の自動化・効率化
Shopifyplusは通常のShopifyプランでは利用できないアプリが利用できます。
これにより“EC運営業務の自動化・効率化”が実現します。
また、アプリ利用費についてはShopifyplusの月額料金に含まれているので、追加で料金が発生することはありません。
本記事では、Shopifyplusのアプリでしか出来ない機能を6つご紹介します。
・キャンペーンの自動化(Launch Pad)
・送料無料設定の自動化(Script Editor)
・BtoBストアの開設(Wholesale Channel)
・事業者への通知の自動化(Shopify Flow)
・既存システムからのデータ移行(Transporter)
・ストア移行の通知(Bulk Account Inviter)
①キャンペーンの自動化(Launch Pad)
セールなどのイベント、新商品リリースなどのキャンペーンスケジュールを設定することができる機能です。
この機能を利用することで、EC担当者が夜の12時にPCの前でスタンバイしてリリースのボタンを押す...などのことはなくなります。時差がある海外でのサイト運用には嬉しいポイントですね。
②送料無料設定の自動化(Script Editor)
Shopify Script Editorは、Rubtコードを利用して複合条件付きディスカウントやプロモーションができる機能です。
複合条件とは「〜の行動をしたら、〜を実行する」等、条件付きで設定が出来る使用のことです。
利用できるのは以下の3つのタイプのスクリプトです。
◼︎項目スクリプト
1つ買うと1つ無料、2つ買うと10%OFFなど割引などのスクリプトが中心
◼︎配送スクリプト
配送方法の名前や価格の変更、非表示などができたり、VIPやサブスクリプションのユーザーの送料無料など配送周りのスクリプトが中心
◼︎決済スクリプト
決済サービスの変更や非表示、決済方法(デフォルト)の自動選択など決済周りのスクリプトが中心
これにより、クーポンコードを発行をすることなくキャンペーンを行うことができます。
また、Launch Padと連携することが可能で、別のキャンペーンを同時に行うことが可能です。
③BtoBストアの開設(Wholesale Channel)
卸事業者向けに商品を販売することが可能になります。
具体的には、売っている商品を顧客(ユーザー)ごとに別価格での表示・販売を可能にするWholesale Channelの利用が可能です。卸売ストアでは顧客ごとにパスワードがかかっており、招待された卸業者のみがアクセスできるようになります
BtoB ECに関してはこちらの記事で詳しく紹介しているので興味のある方はこちらの記事も是非ご覧ください!
▶︎合わせて読みたい
BtoB ECとは?toC ECの約20倍近い市場規模のビジネスを徹底解説【成功事例付き】
④事業者への通知の自動化(Shopify Flow)
受注時、新規登録時などのトリガーによってユーザーのタグ付けや、Slack通知、在庫管理、注文管理など連動する業務の自動化を可能にする機能です。例えば以下のような操作が可能です。
・Aの商品が在庫数が2個以下になったら事業者に通知する。
・複数回購入のユーザーにクーポンを配信する
複雑なコードを使用無しで管理画面に豊富にあるアクションを追加するだけなので、感覚的に自動化の設定ができます。
⑤既存システムからのデータ移行(Transporter)
既存システムの顧客・商品・注文のデータをShopifyに移行できる機能です。
進行状況を簡単に確認することができ、エラーの特定もできるようになります。
また、TranporterToolを使用し、既存システムのデータをshopifyに適したCSVデータに変換することも可能です。
⑥ストア移行の通知(Bulk Account Inviter)
別サイトからShopifyにストアを移行した際に、既存のお客さまに「ストア移行の通知」を行うことができる機能です。
細かいセグメント設定なども行えるため、顧客に合わせた内容のカスタマイズができます。
ランニングコストの削減
・サーバー費が月額費用に含まれている
・Shopifyplusの専用アプリを利用することで業務効率化が可能
・手数料が低い
上記のことから、ランニングコストを削減することができます。
取引量の多いEC事業者からすると、EC運用業務はかなりの負担になっているでしょう。
shopifyplusのアプリ利用で時間とコストを節約することで
人にしかできないクリエイティブな業務やマーケティング施策にリソースやお金を投資できるのが大きなメリットになります。
強固なサーバーとサイトスピード
1分に10149件の注文を処理でき、99.98%のアップタイムが保証されています。
大物海外アーティストのグッズ販売時など、スパイスアクセスにも耐えることができます。
これにより、サーバークラッシュによる機会損失を防ぎます。
実際、世界的アーティストのジャスティンビーバーや、Instagram2.1億のフォロワーを持つ世界的セレブセレブのカイリージェンナーなどのECサイトはShopifyplusで作られています。
Shopifyplusの料金
ベーシック プラン |
スタンダード プラン |
プレミアム プラン |
Shopify Plus |
|
月額費用 |
$29 (約3,045円) |
$79 (約8,295円) |
$299 (約31,395円) |
$2,000 (約210,000円) |
国内発行 カード手数料 |
3.4% |
3.3% |
3.25% |
3.15% |
海外発行 カード手数料 |
3.9% |
3.95% |
3.8% |
3.75% |
Shopify payment 利用時の取引手数料 |
0円 |
0円 |
0円 |
0円 |
Shopify payment 不使用時の追加料金 |
2.0% |
1.0% |
0.5% |
0.15% |
通常のShopifyとShopifyplusの料金の違いは上記の通りです。
Shopifyplusは月額約20万円とグンと月額料金が上がりますが、通常のプランと比較すると圧倒的に決済手数料が低くなっています。
サーバー費用負担や業務効率化によるコスト削減を考えると、コストパフォーマンスの高い価格と言えるでしょう。
また、Shopify plusは月の売り上げが80万ドル以上になると売り上げ×0.25%と従量課金型になります。
Shopifyplusのみで利用できる機能
運用業務の効率化・自動化する機能
上記で記述したとおり業務自動化・効率化できる機能はShopifyplusのみの機能です。
・キャンペーンの自動化(Launch Pad)
・送料無料設定の自動化(Script Editor)
・BtoBストアの開設(Wholesale Channel)
・事業者への通知の自動化(Shopify Flow)
・既存システムからのデータ移行(Transporter)
・ストア移行の通知(Bulk Account Inviter)
ストアを最大10ストアの追加
追加料金なしでShopify plus仕様のストアを9つ追加することができます。
例えば、国内ストアに加え、アジア向けストア、卸売(BtoB)ストアなど、用途やユーザーに合わせたストアの開設ができます。※同一ブランドのストアに限ります。
越境ECを展開している方は、同じ商品内容で国毎に言語や通貨を変更出来るのでとても便利な機能です。
チェックアウトのカスタマイズ
通常のShopifyプランでは実現できないチェックアウトページのカスタマイズもできるようになります。
例えば以下のような操作が可能です。
・画像や入力フォームのバリエーション追加
・デフォルトでは対応していない決済方法の結合(後払いなど)
・配送先の国によって配送が禁止されている商品をリストから削除
シングルサインオン(Multipass)
Multipass APIを使用したシングルサインオンが可能になります。
この機能により、自社システムの会員システムとの連携が可能になるので、ユーザーは別サイトにあるログイン情報を使用してshopifyストアにログインすることが可能です
こちらのサイトで詳しく説明されているので、興味のある方はご覧ください。
GTMタグの利用
GTM(Googleタグマネージャー)の利用が可能になります。
GTMとは様々なタグを一元管理(タグマネージメント)できるツールです。
これにより、HTMLの変更をせずとも、簡単にタグの変更や更新などを行うことができます。
過去にGoogleアナリティクス等でサイト分析をしていた方には便利な機能です。
API連携が可能
APIがオープンソースなので、マーケティングツールやフルフィルメントツールと連携が可能になります。
APIの仕様がシンプルに設計されているので、連携しやすいのも嬉しいメリットです。
複数通貨への対応が可能
国と地域毎に価格ページを表示させたり価格調整の設定が可能です。
国や地域によって商品価格を調整・指定できるので越境ECを展開している方にはとても便利な機能です。
ロケーションの追加
登録ロケーションが20箇所まで対応しているので複数の実店舗や倉庫で商品を管理している方は商品を一元的に管理することが可能です。大規模なECを運営している方には必須の機能です!
スタッフアカウントが無制限
通常のプランでは2~15人までだったスタッフアカウントを無制限に増やすことができます。
1日の取引量が多い大規模なECサイトを運営している方・企業にとっては取引を管理する人を増やすことが出来るのは大きなメリットです。
Shopify POS Proの無料使用が可能
どこでも販売を可能にするPOS機能が使えるアップグレード機能を無料で使用可能です。
POSシステムとは販売時点情報管理システムの略で、商品が販売した時点で管理する仕組みのことです。身近にはコンビニ等のレジで搭載されています。Shopify POS Proを使うことでオンライン/オフラインの実店舗の売上状況や在庫状況をシームレスに管理することができます。
Shopify plusの成功事例
以下では、shopify plusを利用して成功した海外事例をご紹介いたします。
shopify plusで実際にどんなことができるかを具体的に想像していただけるように「課題」と「shopify plusで実践したこと」「結果」に分けてご説明させていただきます。
All birds(オールバーズ)
■ブランド/取扱商材
Allbirds(オールバーズ)はアメリカ発のスニーカーブランドです。
最高級ウールのメリノウールを利用して作られ、サスティナブルな素材利用と履き心地の良さが特長になります。
使用していても「30日間返品無料」という返品ポリシーを掲げ、大きな成長を遂げた事業者です。
■課題
実店舗×ECの融合(オムニチャネル)を図っていたが、既存のPOSシステムでは両チャネルでの膨大なトランザクションを処理する事が難しかった。
■shopify plusで実施したこと
各店舗で最大18のShopifyPOSシステムを一度に使用し、効率化を図りました。
■結果
・顧客のチェックアウトを短縮
・小売スペースの敷地減少
・POSを活用したデータの効率的な収集
HEINZ(ハインツ)
■ブランド/取扱商材
HEINZ(ハインツ)は米国発のケチャップ会社です。
日本にも進出しており、世界中にファンが多い小売事業者になります。
■課題
COVID-19(新型コロナウイルス)での外出自粛要請により、HEINZの商品を購入できない人のためにECサイトを素早く立ち上げる必要があった。
■shopify plusで実施したこと
ECサイトを7日で構築し、掲載商品は人気商品のみを販売。
2~3日以内にイギリスならどこでも配送できるような物流関係も整備しました。
■結果
・7日という短期間でのECの立ち上げ成功
・デジタルチャネルという新たな販売経路の獲得
Lindt(リンツ)
■ブランド/取扱商材
Lindt(リンツ)はスイスを代表するチョコレートブランドです。
日本でも渋谷に直営店を構えており、世界的な人気を誇るチョコレート会社です。
■課題
COVID-19の予期せぬ影響によりLindt(Canada)は、繁忙期(Easterの時期)全国のすべての店舗を閉鎖することを余儀なくされ商品の販売が出来なくなった。
■shopify plusで実施したこと
shopify plus公式と連携しECサイトを5日で構築。
配送は全国各地のLindt店舗に顧客が取りに来るスタイル(カーブサイドピックアップ)を採用。
■結果
・5日という短期間でのECの立ち上げ成功
・公式と連携し新たな販売チャネルの構築
・店舗とECの融合
BOMBAS(ボンバス)
■ブランド/取扱商材
BOMBAS(ボンバス)はニューヨク発のソックスブランドです。
shopifyplusを利用する前から、自社のECサイトを運営しており、かなりの売り上げを立てている人気の企業です。
■課題
既存ECが膨大なアクセス・取引に耐えきれずクラッシュする事が多かった。
その影響で15万ドル以上の損害を受けていた。
■shopify plusで実施したこと
既存ECからshopify plusにシステムをスムーズに移行。
■結果
・クラッシュしない強固で安定感のあるECの構築
・年間約11万ドルの経費の削減
Makeup Geek(メイクアップ ギーク)
■ブランド/取扱商材
Makeup Geek(メイクアップ ギーク)はアメリカ発の女性向けの化粧品ブランドです。
Youtubeで人気に火がつき、コスメ好きやプロのメイクアップアーティストからも支持されているコスメを販売しています。
Youtubeへの導線を付け、ナビゲーションメニューやチュートリアルなど、化粧の動画等を閲覧できるようなSNSを活用した設計になっているのも特長です。
■課題
化粧品ブランドという独自な世界観が重要な世界で、そのコンセプトを壊さない自由度の高いECの構築。
■shopify plusで実施したこと
shopify plusの拡張性を利用した自由度の高いECの構築。
チュートリアルなど通常のECには無い機能を搭載。
■結果
・通常のshopifyテーマでは設定できない、Youtubeへの自然な導線によるチュートリアルページの設定
・美しいサイトとして数多のサイトからの紹介
より詳細に知りたい方は以下の記事でも事例をご紹介しているので、是非ご覧ください。
▶︎Shopify plusとは?基本から海外での成功事例6選まとめ
Shopify plusはこんな方におすすめ
Shopify Plusは以下の方にオススメです。
・ストアを複数持ちたい方
・取引量が多い方
・カスタマイズ性のあるECサイトを運営したい方
①ストアを複数持ちたい方
月額料金は通常のプランよりかなり高くなりますができることも多くなるので、BtoBサイト、国内の通常のサイトや海外向けサイトなど複数のストアを持ちたい方におすすめです。
②取引量が多い方
決済手数料が低いので取引量が多いサイト運営を行う方におすすめです。
目安としては月々の決済手数料が100万を超える方はShopify Plusをご検討ください。
③カスタマイズ性のあるECサイトを運営したい方
また、自社に合わせたECを作ろうとフルスクラッチで作って、高額なサーバー代・制作費用・ランニングコストがかかってしまう方にもおすすめです。
Shopify Plusの機能拡張性はとても高く、構築後のカスタマイズも低コストで行うことができます。
フルスクラッチで考えている方はShopify Plusを1度ご検討ください。
まとめ
いかがだったでしょうか?通常プランよりは高額のShopify Plusですが、便利な機能が搭載されており業務の効率化を図ることで実際お値段以上の効果を得ることができます。