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Shopifyの入金サイクルはどれくらい?決済別に支払いサイクルを紹介

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Shopifyの入金サイクルはどれくらい?決済別に支払いサイクルを紹介

 

Shopifyでオンラインショップを運営していると、どうしても集客や販売促進策、SEOといった売上を上げるための行動や仕組み作りに集中してしまいがちです。

しかし、オンラインショップは一つの事業体ですので、利益を出すためのコスト削減や運営が維持継続できるためのキャッシュフローというものもおろそかにできません。

今回の記事ではキャッシュフローに密接に関わってくる入金サイクルについて解説しています。

 

「入金サイクルについて良く理解できていない」

「入金サイクルが有利な決済手段はどれなのか知りたい」

「資金繰りについて知りたい」

 

といった方には必見です。

 

 

 

入金サイクルの重要性

 

shopify 入金サイクル 重要性

 

リアル店舗の小売りで現金商売だけをしていると分からないのが、オンラインストアでの売上の入金サイクルです。

オンラインストアでは決済手段として、銀行振込だけというところは少なくてクレジットカードやコンビニ払い、キャリア決済などショップの特性に合わせて用意しているのが大多数です。

そうすると売上イコール入金ではなくて、決済事業会社が決めたルールでの入金サイクルで入金されることになります。

当然、売るための商品は仕入れや製造で支払いが発生しますし、従業員を雇っていると人件費の支払いも発生します。

これらの支払いは商品の売上げによる入金サイクルとは無関係に支払いが発生しますので、そのときに手持ちの現金が無い場合は最悪倒産となります。いわゆる黒字倒産と呼ばれるものです。

このようなことから、入金サイクルは短くて支払いサイクルは長い方がキャッシュフローとしては有利となります。

従って、入金サイクルはオンラインストアの資金調達に関係してくる大きな要素となりますので非常に重要なものです。

 

決済別の入金サイクル紹介

 

shopify 決済別 入金サイクル

 

Shopifyで使える主要な決済手段の入金サイクルについて紹介します。

 

Shopify ペイメント

 

shopify payments

 

Shopify ペイメントはShopifyを利用しているオンラインストアが利用できる決済システムです。

対応ブランドはVisa、Mastercard、American Express、JCBとなっていますのでクレジットカードの決済では大半のユーザに対応できます。また、Shopifyペイメントを有効化することにより取引手数料はゼロになります。また、振込手数料や初期費用も不要です。

Shopify ペイメントの入金サイクルは以下のようになっています。

 

"ビジネスの拠点が日本にある場合、月曜日から金曜日のどの曜日でも通常の支払いを設定できます。支払いの受け取りは、毎週あるいは毎月のいずれかを選択できます。支払い期間は、5日間と支払い日までの残り日数を加えた日数です。たとえば、お客様が水曜日にストアで注文し、ストアの支払い日が金曜日の場合、その注文の代金は8営業日後の翌週の金曜日に銀行口座に送金されます。なお、お客様が日曜日にストアで注文した場合、その注文の代金はその週の金曜日、つまり5営業日後に銀行口座に送金されます。お客様がJCBを使用して支払いを行う場合、支払い期間は、注文日からの30日に支払い日までの残り日数を加えた期間となり、その後資金が銀行口座に送信されます。"

出典:Shopify ヘルプセンター

 

支払いの受け取りを「毎週」とした場合は以下のようになります。

 

shopify payment 支払いサイクル

 

最短は5日後で、最長は11日後の入金サイクルとなります。

他のオンラインショッピングカートは以下のようになりますので、Shopifyの入金サイクルの早さが目立ちます。

 

ショッピングカート名

入金サイクル

Shopify

最短5日後、最長11日後

STORES

月末締めの翌月末払い

BASE

振込申請後、10営業日後

Futureshop

決済オプション「F-REGI」:月末日締めの翌月末払い

MakeShop

月末日締めの翌月末払い

手数料1.5%支払うことで即日売上入金サービスを受けることが可能

Shopserve

月末締め翌月27日払い

追加の手数料を支払うことで、月2回、6回払い可能

カラミーショップ

月末締めの翌々月20日払い

早期入金サービス:月末締めの翌月15日払い 手数料0.5%

随時入金サービス:申請後 最短3営業日で入金 手数料1.5%

 

AmazonPay

 

shopify amazonpay

 

AmazonPayはアマゾンのアカウントに登録された個人情報とカード情報を使って商品やサービスの決済ができるサービスです。また、AmazonPayアカウントはShopifyで構築されたオンラインショップにログインすることもできますので、ユーザからすると利便性の高い決済手段です。

さらに、AmazonPayギフトカードにも対応していますので、クレジットカードを持てないユーザ層も取り込めますので、オンラインストアからすると無視出来ない決済手段となっています。

 

"事業者より売上請求されたものが入金対象となり、 Amazon Pay手数料 を差し引いた残額の入金(支払)手続きがされます。振込手数料はAmazonの負担です。入金(支払)手続き開始から事業者口座への入金完了までに約2~5営業日ほどを要します。入金はサイクル制となり、初期設定では14日サイクルですが、最短1日から自由に指定できます。
変更を希望する場合は、アカウント登録後にサポートへ依頼してください。
(14日より短縮する場合、アカウント情報にクレジットカードの登録を求められることがあります。)"

出典:Amazon Pay FAQ

 

上記のように入金サイクルは初期設定では14日サイクルとなっていますが、セラーサポートに連絡することにより最短で1日のサイクルとすることができます。

サイクルを短くすることにより特にペナルティとなるようなものはなく、また、振込手数料もアマゾン負担であることは変わりません。入金手続きから実際に銀行口座へ入金されるタイミングについては以下の図を参照してください。

 

shopify amazonpay 支払いサイクル

 出典:Amazon Pay FAQ

 

DEとあるのはアマゾンがドイツ銀行から送金することを想定した場合を表しています。

 

VISA

 

shopify VISA

 

以下のようにVISAは国際ブランドのクレジットカードの中で、日本国内で50.8%(2020年)のシェアで第一位です。

 

VISA シェア率

 出典:イプソス「キャッシュレス決済大規模調査の結果を発表脱クレカが起きている?QRコード決済利用は躍進」より

 

この調査は日本全国20万人に利用しているカードをオンラインアンケートで聞いた結果です。

実際に利用されているカードのシェアが表されていると考えることができます。

シェアナンバー1のクレジットカードを決済手段として利用しようと考えるのは自然の流れです。

ShopifyでShopifyペイメント経由ではなく、VISAカードを決済手段として利用するには、決済代行会社経由かVISAカードを発行している会社と契約することになります。

今回はカード発行会社のうち三井住友カードと契約する前提で入金サイクルについて説明します。

標準的な入金サイクルは以下のようになっています。

 

VISA 支払いサイクル

 出典:三井住友カード「ご契約のしくみと流れ」より

 

分割払いやボーナス一括払いについては入金サイクルの注意が必要です。

また、入金が月6回になる「加盟店売上早期振込」制度が用意されています。

締日は5日/10日/15日/20日/25日/末日で、締日から5営業日後に振り込まれます。

ただし、振込手数料が1回あたり440円(税込)(※)必要になります。

※振込み口座が三井住友銀行の場合、振込み手数料は無料

 

Paypal

 

shopify Paypal

 

Paypalは全世界で3億6千万人以上のユーザ利用している決済手段です。

初期費用や月額利用料金は不要です。

Paypalでは銀行口座からの支払いにも対応していますので、クレジットカードを持っていないユーザでも銀行口座があれば利用が可能です。全世界に利用者がいることから、越境ECサイトでの利用が活発です。

入金サイクルは以下のようになっています。

 

"入金サイクルは即時。銀行への引き出しは最短3日
クレジットカード決済でも、銀行口座からの支払いでも、ペイパル決済では即時にアカウントに入金※1。残高を銀行口座へ引出すには最短3日です※2。※1 アカウントに制限がない場合です。※2 ご利用の銀行により異なります。"

出典:Paypal「PayPal(ペイパル)とは?」より

 

注意点としてはPaypalアカウントに入金されたのを銀行口座へ引き出すにはアカウントがビジネスアカウントであることと、本人確認手続きが必要なことです。

本人確認手続きの最終ステップでPaypalから暗証番号が記載された転送不要書留郵便を受け取る必要がありますので、スムースに進めるために事前に済ませておくことが重要です。

 

どんな資金繰り計画を立てるのが良いか

 

Shopify 資金繰り計画

 

まず、どんな場合に黒字倒産となるかを単純化したケースで考えてみます。

前提としてオンラインショップの手元資金は0円です。

4月にオンラインショップが商品を50万円で仕入れました。仕入れの代金は1ヶ月後の5月末に業者へ支払います。

商品が5月に100万円で売れました。決済会社からの入金は1ヶ月後の6月末です。

帳簿上では50万円の利益が出ていることになります。

5月末に仕入れた商品の支払期日が到来します。ところが売上代金は6月末にならないと入金されませんので、業者への支払いができないことになり倒産となります。帳簿上は利益が出ているにもかかわらず、手元資金がないため倒産となってしまいました。このようなことを防ぐためには以下のようなことを行う必要があります。

 

①入出金状況の把握

②入金サイクルは短く、支払いサイクルは長くを意識

③適正在庫

④資金調達力強化

 

①についてはこの後にご説明していきます。

②については今まで説明してきた決済手段毎の入金サイクルを比較して選択するようにしてください。

③の適正在庫については、欠品などで販売機会の損失が発生することもあり難しいかと思いますが過去の販売動向や季節要因などを勘案して適正在庫になるよう管理していくべきです。

④の資金調達力は複数の金融機関と取引をして適時自社の情報を提供して信頼関係を築き必要なときに融資を受けられるようにしておく必要があります。

 

入出金状況の把握

 

支払いの「金額」「時期」と入金の「金額」「時期」を明確にして入出金の状況を把握する必要があります。

黒字倒産の説明にありましたように、資金がショートしてしまうことは入出金の状況を把握していれば事前に分かりますので、対策も先手で打つことができます。

例えば金融機関に融資の相談を事前に行ったり、決済業者に入金期日を早めにするオプションがあれば利用したりすることができます。入出金の状況を把握するために、以下のような資金繰り表を作成します。

資金繰り方法

出典:中小企業庁『資金繰り表の様式例

 

支出では固定費と変動費を分けて作成します。固定費は売上には関係なく支出される性格の費用で、家賃、給与、サーバー費用などです。

売上にかかわらず毎月発生する費用と売上に影響される費用に分けることによって資金繰り表が作成しやすくなります。

収入に関してもサブスクリプション販売である程度予測しやすい売上とそれ以外で分けていきます。

予測しにくい売上に関して、最初は販売計画で売上の予測を行い、その後は実績と季節変動をいれて予測を修正していき精度を上げていきます。

さらにできれば売上計画に対して、厳しめに下方修正した数値を使った資金繰り表を作成することをお勧めします。

資金繰り表のエクセルシートは日本政策金融公庫の「経営計画策定に役立つ各種資料について」からダウンロードすることができます。

 

まとめ

 

shopify まとめ

 

今回の記事はShopifyでオンラインショップを運営している場合の決済手段毎の入金サイクルと資金繰りについて解説しました。また、なぜ入金サイクルが大事なのかも「黒字倒産」を例にして説明しました。

オンラインショップを運営するということは事業を運営していることにもなりますので、経営の視点として資金繰りについても注意を払う必要があります。

今回、説明した資金繰り表を使って、継続してオンラインショップが運営されるようにしてください。

 

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