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返品ポリシーとは?売上に直結する返金ポリシーの重要性や成功事例まで徹底解説!

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米国でのオンラインストアにおける返品率はアパレル、アクセサリー、靴、インテリアなどの分野では25~40%となっています。

日本国内での返品率は海外と比較すると低いと言われていますが、アマゾンジャパンでは『服&ファッション小物、シューズ&バッグ』の返品ポリシーは以下のように消費者にとって有利な内容になっています。

 

”試着した商品を返品した場合、配送料・手数料およびギフトラッピング料を除いた商品代金(税込)および国内返送料を返金します(以下、略)"

 

試着しても返品は受付するといった内容のポリシーです。他の商品カテゴリーでも返品可能なものが多く存在しています。

また、海外の調査によると、消費者の68%が購入する前に返品ポリシーを確認し、67%が明確で分かりやすい返品ポリシーが購入時の満足度にプラスの影響があると回答しています。そのため、日本においても海外と同様に、返品を売上につなげる動きが主流になると考えられています

 

そこで本記事では、返品はチャンスだと捉えて、売上を増加させ顧客満足度も向上させる返品ポリシーの書き方について解説していきます。

 

「返品ポリシーを作りたいけどやり方がわからない」

「返品ポリシーって大切なの?」

「競合が積極的に返品を受け付けているので、対策を考えたい」

 

などとお考えのECサイト担当者の方には必見の記事です!

 

 

 

返品ポリシーとは?

 

返品ポリシーとは?

 

返品ポリシーとは、顧客が購入した商品を返品・交換する場合にその条件や期間を提示する、企業側が定めたルールのことです。返品ポリシーには、返金情報、返品要件、期限、カスタマーサポートの連絡先などが含まれることが多いです。

 

返品ポリシーを定める際には、顧客を満足させる考えと、商品の返品に関連するコストや手間のちょうど良い塩梅を考える必要があり、利己と利他のバランスを取ることが非常に重要です。

 

返品ポリシーの重要性

 

返品ポリシーの重要性

 

国内外の動向

 

株式会社ロコンド 第11期 有価証券報告書と第12期第1四半期報告書

 出典:株式会社ロコンド 第11期 有価証券報告書と第12期第1四半期報告書

 

日本国内の返品に関する状況を示す指標として、「自宅で試着、自由に返品」をキャッチフレーズにしている株式会社ロコンドの事業状況を上図に示します。

 

同社の売上は順調に伸びており経常利益も2020年度に黒字転換しています。

このことから同社の返品ポリシーはユーザーに支持され、かつ、利益を生むことができている施策といえます。

 

海外の返品に関する状況は、Forbesの調査によると米国 EC小売業の返品率は25~40%が標準になっています。

また、UPSの調査によると消費者の68%が購入する前に返品ポリシーを確認し、67%が明確で分かりやすい返品ポリシーが購入時の満足度にプラスの影響があると回答おり、35%が返品時の送料負担が最大の懸念事項だとしています。

さらに、Incisiv社による調査では返品時の対応が悪い場合は95%の人は再度の購入はしないと回答しています。

 

このことから、国内外問わず返品に対する柔軟な姿勢が重要視されているということが分かります。

 

 

法的側面

 

ECサイトでは「特定商取引法」が通信販売での購入契約を規定しています。

返品について記載が無い場合は8日間以内であれば返品可能といった内容の法律です。

その場合、返送料は購入者が負担することになっています。

 

また、日本では2020年4月1日に「契約自由の原則」が規定されました。

「人が社会生活を営むに際し結ぶ契約は、公の秩序や強行法規に反しない限り、当事者が自由に締結できる」といった内容の民法上の基本原則です。

 

簡潔にいうと、「返品ポリシーなどは基本的に法律よりも優先される」といった内容です。

 

この原則が規定されてから、消費者の行動として購入の前に返品ポリシーを確認する事が当たり前になってくる事が予想されますこのことからも、お客様に寄り添った内容の返品ポリシーを設定し、顧客体験を向上させることが重要だと言えるでしょう。

 

 

返品ポリシーの記載がない場合でも「特定商取引法」により購入者は守られますが、以下の3つの理由から、ECサイト側の返品ポリシーを明確にしてECサイトに掲載することは重要となってきます。

 

1. 購入者に充実した返品ポリシーがあることに対する安心感を持ってもらうため

 

2. 商品やサービスに相応しい返品ポリシーを運用することにより購入者とECサイト側の利益を守るため

 

3. 競合ECサイトより購入者にメリットのある返品ポリシーにより売上アップを図ることができるため

 

国内外の動向や法的側面からの検討により、返品ポリシーはECサイトの売上と利益に直結する重要な要素の一つであることが分かります。

 

 

返品ポリシーを規定する際の注意点

 

返品ポリシーを規定する際の注意点

 

 

返品ポリシーに記載する内容について

 

返品・交換が可能な条件

 

返品・交換が可能となる条件を記載します。以下のような選択肢が考えられます。

 

1. 商品に不具合があった場合


汚れ、破損、動作不良、異品が確認された場合は販売店側の過失となるため返品もしくは交換を受付て返送料も販売店側が負担。

 

2. お客様都合の場合


イメージ違い、サイズ違いで返品・交換要望が出た場合は、

 

a. 未使用・未開封・タグ/ラベルなど付属品が揃っていれば受付
米国のECサイトでは標準的なポリシーであり、国内でもこのポリシーを採用しているECサイトは多いです。

 

b. 開封済み・タグ/ラベルなど付属品がなくても未使用であれば受付
上記よりもユーザ寄りのポリシーで、顧客満足度を高めたいとか、競合と差別化したい場合に採用するのがいいでしょう。

 

c. 商品が使用済みでも受付
これは下手をすると悪意のあるユーザに悪用されたり、赤字となったりしますのでこのポリシーの採用は慎重にすべきでしょう。

 

3. 返送料の負担

 

商品の不具合など販売側に過失がある場合は販売店が負担、お客様都合の場合はお客様負担が一般的なポリシーとなります。

競合の動向や商品の性質、市場にインパクトを与えてシェアを取りたい場合にはお客様都合でも送料負担は販売店側とする場合もあります。

 

4. セール品や特売品の扱い

セール品や特売品に関しては返品を認めない販売店が多いです。

 

5. 返品受付期間

国内向けでは返品を受け付ける期間は商品が到着後、1週間程度が多いです。

海外向けでは30日間とする場合が多いです。

 

 

顧客ファーストの返品ポリシー

 

ネット購入で返品時にフラストレーションを感じること

出典:(Digital Commerce 360「The Shopper Speaks: The rhythm of shopping」より弊社翻訳

 

上図はDigital Commerce 360が2020年4月に1064人の消費者を対象に「ネット購入で返品時にフラストレーションを感じること」について調査した結果です。

 

返品時の返送料の支払いに不満を感じている消費者が多いことがわかります。

また、返品時の手間なども不満が高い結果になっています。

 

返品も商品を構成するサービスであり、機能であり、特徴だと考えると一般的な返品ポリシーを記載して完了ではありません。

競合がどのような返品ポリシーを持っているのか、ユーザがどのような返品ポリシーを望んでいるのかをしっかりとリサーチして作成する必要があります。

 

返品ポリシーの実験結果

 

返品ポリシーを従来通り(普通グループ)と制約が多く厳しいもの(厳格グループ)、消費者よりの緩やかな返品ポリシー(緩和グループ)の3グループに分けて、6ヶ月間実験した結果も報告されています。以下にわかりやすく実験の結果を記載します。

出典:「How a Strict Retail Return Policy Can Decrease Revenue and Return Rates

 

・売上高の変化

 

売上高は「厳格グループ」が11.2%減少し、「普通グループ」は6.4%減少、「緩和グループ」は2.6%の減少にとどまりました。

売上高の傾向

 売上高の傾向(厳格グループのみ)

出典:「How a Strict Retail Return Policy Can Decrease Revenue and Return Rates」より弊社編集

 

・返品率の変化

 

返品率は各グループで以下のように変化しました。

 

厳格グループ:7.8%→7.2%

緩和グループ:6.4%→5.9%

普通グループ:7.3%→7.4%

 

実験を総括すると、以下のようにまとめられます。

 

  1. 返品ポリシーを消費者寄りにすると売上はアップし、返品率も下がり両方に好影響を与える。

 

  2. 返品ポリシーを厳格化すると返品率は下がるが、売上高も下がるため返品率が下がることによる

  利益増加よりも売上高が減ることによる利益減少の方が大きくなる。

 

返品に関する消費者へのアンケートや返品ポリシーを変えた実験から、消費者に寄り添った施策が売上増加と利益増加に結びつくことが分かります。

 

もちろん、ただ単に返品ポリシーを緩やかにするだけでは返品が増えてECサイトの収益を圧迫してしまいます。返品が発生する要因を分析して減らす努力が必要です。

例えば、イメージ違いやサイズ違いで返品が発生する頻度が高いようであれば、商品写真の撮影方法を変えたり、動画や3Dモデリングを追加したりして画面越しで受け取る商品イメージを実際のものに近づける必要があります。

また、サイズ感がわかるような工夫やツールの採用などを行いましょう。

 

 

成功事例

 

成功事例

 

緩やかな返品ポリシーを設けているECサイトで成功している事例を以下にご紹介しますので、自社のECサイトに取り込めるような施策があれば積極的に取り込んでみてください。

 

 

Zappos(ザッポス)

 

Zappos(ザッポス)

 

ラスベガスに本社があるZappos(ザッポス)は靴を中心としたECサイトを展開しています。

1999年に創業し2008年で売上高を10億ドルになり、2009年にアマゾンに約9億ドルで買収されています。しかし、Zappos(ザッポス)の文化をそのまま残しアマゾンとは独立した経営を行っています。

 

Zappos(ザッポス)の特徴的な販売方法の一つに以下のような常識破りの返品ポリシーがあります。

 

365日無料返品

米国内のどこからでも返品送料は無料で、購入後365日以内なら返品して全額払い戻しを受けることができます。

返品可能な商品はタグとパッケージがあること。

つまり顧客都合でも返品送料は無料ですので、サイズ違いを何足か頼んでベストフィットした靴だけ残して、残りは無料で返品するという荒技ができてしまいます。

 

URL:https://www.zappos.com/

 

 

MAGASEEK

 

MAGASEEK

 

MAGASEEKは国内最大級のファッション通販サイトです。

当初は伊藤忠商事の社内事業で、小学館のCanCam、Oggiと提携した雑誌連動型のファッション小売り事業として開始しました。

 

売上高は下図のように近年、急速に伸ばしています。

 

MAGASEEK売上高

 出典:MAGASEEK「沿革

 

MAGASEEKの特徴的な返品ポリシーとして、返品送料無料です。

これは返品ポリシーというよりも販売戦略と考えた方が良い「おうちde試着」という下図のような施策が展開されています。

 

おうちde試着

 

じっくりと試着できるように9日間以内に返品すれば良く、返品送料は予約商品も含めて無料となっていますのでユーザは気軽に依頼することができます。

また、返品方法にはゆうパック(日本郵便)の着払い以外にコンビニ返品サービス 『スマリ(SMARI)』が利用できますのでユーザの返品の手間が軽減されます。

 

「おうちde試着」により客単価が約3倍になったという情報(※)があります。

※出典:通販新聞ダイジェスト「取扱高500億円めざすファッションEC「マガシーク」の戦略を井上直也社長に聞く」

 

URL:https://www.magaseek.com/top/index/tp_1

 

 

FARFETCH

 

FARFETCH

 

FARTECHはロンドンに本社を置くファッションECサイトです。

700以上のブランドと34万点を超える品揃えを誇っています。

 

カーボンオフセットを目指した配送や購入したアイテムの環境負荷を可視化するツールの導入など持続可能性にも配慮したECサイトです。

 

売上も2020年の売上高は前年比64%増の17億ドルを達成している優良企業です。

 

FARTECHの返品ポリシーは、商品到着後14日以内なら無料で返品可能で。条件としてタグが付いていることと未使用、未洗濯、破損のない状態となっています。

試着は商品が到着時と同じ状態であれば可能となっています。

 

国内ECサイトの返品ポリシーと比較するとFARTECHは比較的緩やかです。

 

予約をすることで業者が引き取りに来てくれます。また、コンビニ返品サービス 『スマリ(SMARI)』が利用できます。

 

URL:https://www.farfetch.com/jp

 

 

まとめ

 

まとめ

 

返品ポリシーについて、その重要性とASPやモールでの掲載方法、規定する際の注意点を解説しました。

また、返品ポリシーを消費者よりにして成功している事例も紹介しました。

 

販売者側からすると返品ポリシーを消費者に寄り添ったものにすると返品率が高くなり収益が悪化するのではないかという心配があります。

 

他方、消費者側からすると返品ポリシーが消費者にとって厳しいものであると、ネットからの購入の場合は実際に商品を手に取って確認できないため不安になってしまい購入を躊躇してしまいます。

購入して失敗した場合は金銭的な損失と感情的なダメージを受けるので消費者にとってはリスクが高くなります。

 

今回の記事で紹介した実験により返品ポリシーを消費者よりにした場合は売上増大と返品率減少という結果になっています。

また、事例に挙げた企業は返品ポリシーを消費者よりにしているにも関わらず業績を上げています。

 

このようなことから返品ポリシーは消費者に寄り添ったものが今後のトレンドになるでしょう。

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