ECサイトを運営している中で、担当者が永遠に追っている課題「売り上げアップ」。
売上向上を狙うなら、訪れたユーザーの購入率を上げることが最も重要ですよね。購入率が低いネットショップに頑張って集客しても、穴の開いたバケツに水を入れるのと一緒です。
そこで今回は、Shopify(ショッピファイ)で購入率を上げるための施策「カゴ落ち対策」についてご紹介いたします。
カゴ落ちとは?
カゴ落ちとは、ユーザーがECサイトに訪問し、商品をカートに入れまま購入せずにサイトから離脱することを指します。
アメリカの調査によると、69.57%のユーザーがカゴ落ちしていると言われています。
また、株式会社イー・エージェンシーの調査によると
カゴ落ちによる機会損失額は売上の約2.5倍にのぼることが判明しました。
月商が500万円のECサイトの場合、カゴ落ちによる機会損失額は約1,250万円発生している可能性があるということになります。
しかし逆説的に言えば、カゴ落ち対策を適切に行えば、売上を約2.5倍上げられる可能性があるということになります。
月商が500万円のECサイトの場合、1,250万円の売上アップになります。
カゴ落ちの原因
カゴ落ち施策を行う前に、カゴ落ちの原因を知っておく必要があります。
アメリカの調査によると、58.6%のユーザーが「サイトを見ているだけ / 購入する準備ができていない」という理由でカゴ落ちしていると判明しました。
その他には
「送料/税金/手数料などの追加料金が高かった」
「購入までのフローが長すぎる/複雑すぎる」
「購入する際にアカウント作成が必要だった」などが原因の多くを占めていることが分かります。
原因を理解したら、より詳細な理由と具体的なカゴ落ちの対策を実行していきましょう。
原因に対する、具体的な方法をご説明いたします。
原因①サイトを見ているだけ / 購入する準備ができていない
まずは、最も多いカゴ落ち理由である「サイトを見ているだけ / 購入する準備ができていない」について。
これは多くの消費者が経験したことがあるのではないでしょうか?
何かしらの目的の商品があってECサイトに訪問したのではなく
SNSやサイトを回遊していた時に、衝動的に欲しいと感じた商品をカゴに入れたが、現時点では購入する準備や心構えがなかったので、そのままサイトから離脱してしまったというパターンです。
この場合、対策としては
・「買うべき理由」を提示する
・「買わない理由」を無くすることで、購入する後押しを行う
・準備ができた別のタイミングで購入してもらう
などが考えられます。
対策:ポップアップ表示
カゴ落ちしてしまう前に「今購入すると10%OFF」などのポップアップを表示させます。
今だけ感を訴求することで、ユーザーにその場でアクションを起こす動機付けをして購入率を上げます。
shopifyでは「Privy」というshopifyアプリを利用することで、クーポンなどのポップアップを表示することができます。
また、こちらのアプリはポップアップだけでなく
メールマガジンに登録するとクーポンがもらえるなどのメルマガ登録促進施策も行うことができます。
対策:試着サービスの訴求
ECサイトで購入するのを躊躇する大きな原因として「実物が見られない」という理由があります。
「試着キャンペーン」や「返品無料制度」を実施・訴求することで、「買わない理由」を無くします。
Shopifyの「Recustomer 自宅で試着」というShopifyアプリを利用することで、簡単に・安全に試着サービスを実施することができます。
欲しいけど迷っているという購入者に対して、買わない理由を無くしてあげることで、購入へ促します。
対策:フォローアップのメール送信
この原因の場合、1度商品を魅力的に感じているので
再度アタックすることで、ECサイトに再訪問・商品を購入する確率が高いと考えられます。
ですので、カゴ落ちしたユーザーに対してフォローアップのメール送信することで、売上増加が期待できます。
shopify(ショッピファイ)なら、カゴ落ちしたユーザーに対してフォローアップメールを自動で送信することが可能です。
また、Shopifyアプリストアからメール配信アプリをダウンロードする事で、より効果的なカゴ落ち対策を行うことができます。
「Consistent Cart ‑ Abandon Cart」はメールからどれだけ購入につながったかなど、詳細なデータを収集・分析することが可能なので、フォローアップメールを改善を行うことが可能です。
原因②「購入までのフローが長すぎる/複雑すぎる」
続いては「購入までのフローが長すぎる/複雑すぎる」原因について。
こちらは、購入者情報登録や配送先情報登録など、情報入力についてはサイトによって変わってくると思います。
ECサイトの特徴上、絶対に入力しなければならない情報は簡略化が難しい場合もありますので
ここでは誰でも改善可能な対策法をご紹介いたします。
対策:決済方法を追加する
決済方法の選択・情報入力は、どんなECサイトでも必ず発生するフローだと思います。
クレジット決済だと情報入力が面倒臭いと感じるユーザーも少なくありません。そこで、個人情報を新たに入力しなくても良い決済方法を追加することで、購入のハードルを下げましょう。
shopifyには、AmazonPay(アマゾンペイ) / Paypal(ペイパル) / Googlepay(グーグルペイ) / Applepay(アップルペイ) / 携帯キャリア決済 / コンビニ支払い などをはじめとする多くの決済の選択肢があります。
Amazon Payなどの、該当するサービスにログインするだけで購入できる決済サービスを追加することをおすすめします。
(※参照資料:https://www.shopify.jp/blog/payments-list)
原因③「購入する際にアカウント作成が必要だった」
続いては「購入する際にアカウント作成が必要だった」原因について。
こちらも原因②と似ており、アカウント作成に必要な個人情報の入力が面倒臭くて途中で離脱してしまうパターンです。
対策:ゲスト購入、SNSログインを実装
この場合も、個人情報を新たに入力しなくても良い方法を取り入れましょう。方法は2種類あります。
アカウント作成せずに商品を購入することができるゲスト購入を可能にする、もしくは、SNSアカウントでのログイン可能にします。ゲスト購入は、shopifyの基本機能で実現することが可能です。
SNSアカウントでのログインを可能にするのは、「One Click Social Login」というshopifyアプリを利用するとできます。ShopifyでOne Click Social Loginを利用することでユーザーはFacebook(フェイスブック)、Twitter(ツイッター)、Google(グーグル)、Amazon(アマゾン)、LINE(ライン)、Yahoo(ヤフー)などといった代表的なSNSアカウントを使ってストアにログインすることができるようになります。
まとめ
今回は、カゴ落ちの原因と対策をご紹介いたしました。
上記から分かるようにshopifyはカゴ落ち対策にもしっかり対応しています。
ネットショップは作るだけでは効果は出ません。
売れるデザインをカスタマイズし、ECサイト内のデータを整理し、どこに問題があるのかを洗い出します。
問題に対して最適なマーケティング施策を行うことで、EC事業を成長させることができます。