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【2023最新版】ECサイト分析方法総まとめ!売上向上に必須の解析スキルを徹底紹介
ECサイトを運営をしていく上で、アクセス分析は欠かせません。複数のツールを使用してアクセス分析を行わなければ、ECサイトの状況を把握できず、売上を伸ばすことが困難です。
しかし、ECサイトの分析をどうのように行えばいいのかわからないという方も少なくないのではないでしょうか。
そこで本記事ではECサイト分析の必要性や主に使用されているツール、実際の成功事例を合わせてご紹介していきます。
「そもそも分析って何するの?」
「ECサイトを分析する必要って何?」
「どのようにECサイトを分析していくの?」
などとお考えのECサイト担当者の方に必見です。
目次 1. アクセス分析とは 1-1. サイトPV数 1-2. ユーザーの行動 1-3. ユーザーの属性 1-4. ページパフォーマンス 3. ECサイトを分析する際に使うツール 4-2. PV数 4-3. CVR率 4-4. IMP 5-1. アクセス状況の収集 5-2. アクセスデータの分析 5-3. 改善施策の立案 6. 実際の成功事例 6-1. 日本キスラー株式会社 |
ECサイトのアクセス分析とは
ECサイトにおけるアクセス分析とは「サイトに流入してきたユーザー数やユーザーの行動分析」を指します。
ECサイトには様々なユーザーがアクセスを行い、表示している商品情報をクリックします。
しかし、アクセス解析を実施しなければ、ECサイトにどれくらいの数のユーザーが流入しているのか把握できません。
アクセス分析を行えば、主に以下の4点の情報を確認可能です。
・サイトPV数
・ユーザーの行動
・ユーザーの属性
・ページパフォーマンス
サイトPV数
サイトPV(ページビュー)数とは「どれだけ自社ECサイトにユーザーが流入したのか」を表します。
ECサイトをどれだけのユーザーが見ているかを確認できるため、サイトがユーザーに求められているかを把握可能です。
また、PV数が増加すればするほど、成約につながりやすいとされています。
ユーザーの行動
ユーザーの行動とは「ユーザーがECサイトに流入した後どのページを開いているのか」を確認できます。
また、リファラとサイト滞在時間の確認も可能です。
リファラとは「ECサイトに流入するまでにどのリンクを経由したのか」について確認できる機能を指します。
例えば、Googleの検索からサイトに流入した場合「自然流入(organic search)」といったように表示されます。
サイト滞在時間とは、その名の通り「ECサイトをどれくらいの時間開いていたのか」を確認可能です。
リファラとサイト滞在時間を確認することで、集客施策に生かせるでしょう。
ユーザーの属性
ユーザーの属性とは「ユーザーの性別・年齢・居住地・表示デバイス・表示時間・検索キーワード」を指します。
アクセス分析を行いユーザーの属性を把握することで、ECサイトがどのようなユーザーが多く見ているのか、について確認可能です。また、流入しているユーザーが、ECサイトターゲットユーザーに適しているのか、という事についても把握できるでしょう。
ページパフォーマンス
ページパフォーマンスとは「ユーザーが開いているページの直帰率や離脱率、コンバージョン数」を指します。
直帰率とは「流入してからどのページも開かずにサイトから離れてしまった数」を表しています。
また、離脱率とは「どのページを最後にユーザーが離脱しているのか」について表した数値です。
最後のコンバージョン率は「訴求商品やサービスにどれくらいのユーザーがクリック・成約しているのか」を表した数値となります。
ECサイト分析の重要性
上記にてアクセス解析でわかることについて紹介していきました。
しかし、「本当にECサイトでアクセス分析は必要なの?」といった疑問も出てくるでしょう。
続いては、ECサイトでアクセス分析が必要な理由や、アクセス解析を行う際に大切な視点についてご紹介していきます。
ECサイトにアクセス分析が必要な理由
実店舗運営では、来店数や顧客が見ている商品をデータ化するのは難しいでしょう。
しかし、ECサイトで複数のツールを用いてアクセス分析を行えば、サイトを見ているユーザー数・どの商品が重点的に見られているかなどをデータとして確認できます。
商品購入前のユーザー行動も確認できるため、購入までの行動予測・誘導が可能になります。また、アクセス分析を行うことで、サイト内のどのページのPVが少ないのかも確認できます。
そのため、ECサイト全体の問題点や改善すべきページを洗い出せるでしょう。
洗い出した問題点を元に、サイトの改善を繰り返すことで質の高いECサイトの構築が可能です。
つまり、ECサイトの売上を増加させるためにアクセス分析は必要不可欠な機能と言えるでしょう。
ECサイトでアクセス分析をする際に大切な視点
ECサイトのアクセス分析を行う上で大切な視点は「ユーザーがサイトのどこを重点的に見ているか」です。
サイト内にはコンバージョンに繋がるように、複数のコンテンツが盛り込まれています。
しかし、ユーザーがクリックしている部分が、狙っているコンテンツでなければコンバージョンすることはありません。
アクセス分析を行う際にありがちなのは、PVが少ないページの改善を繰り返すだけになってしまうことです。
上記でも紹介している通り、アクセス分析を行うことでどのページのPVが少ないのか、離脱率が高いのか、を確認できます。そのため、どうしてもPVが少ないページの改善だけを行い、PVが高く離脱率が低いページの改善を行う頻度が少なくなります。
もちろん、PV数が少ないページに関しては改善が必要なのですが、ユーザーがどのページを好んで確認しているのかについても把握した上で、改善が必要なのです。
例えば、何度か改善してもPVが少ないページは、PVが多いページに訴求するためのクッションに変更するなど、よりユーザーに見られているページに誘導する視点が重要でしょう。
ECサイトを分析する際に使うツール
様々なECサイトアクセス分析ツールが存在しています。
その中でも人気のツール5つを紹介していきます。
・Googleアナリティクス
・Googleサーチコンソール
・RankTracker
・マインドマッピングツール
・ヒートマップツール
Googleアナリティクス
Googleアナリティクスとは「Google社が提供しているWebサイトアクセス分析ツール」です。
ECサイトだけではなく、多くのWebサイト運営においても利用されているツールであり、サービスの一部は有料ですが、基本は無料で問題なくアクセス分析できます。
基本機能は「ユーザー」・「集客」・「行動」の3つに分かれます。
ユーザーでは、以下のようにサイト流入者数やPV・閲覧デバイスを把握可能です。
また、集客では流入経路に関しての詳細を確認できます。
行動ではユーザーのサイトに流入してから離脱するまでの動きを視覚的に把握できます。
Googleアナリティクスを活用することで、サイト閲覧デバイスに特化した戦略や行動から離脱率の高いページの洗い出しが可能です。
Googleサーチコンソール
Googleサーチコンソールとは、Googleを始めとする検索エンジンにサイトを正しく認識させるツールです。
また、ユーザーサイトに流入するために使用したキーワードの確認や、検索エンジンから自社ECサイトがどういった評価がなされているのかについて確認できます。
前述しているGoogleアナリティクスでは、ユーザーのサイト流入後の動きを把握できるのに対して、Googleサーチコンソールではサイト流入前のユーザーの動きを把握可能です。
以下のように、公開しているサイトのクリック数や平均表示順位の確認もできます。
さらに、Googleアナリティクスと連携できるため、より深くアクセスデータ解析ができるでしょう。
RankTracker
RankTrackerとは「サイトの検索順位を確認できるツール」です。
Googleだけではなく、Yahoo!やbringなど世界中の検索エンジンに対応対応しており、Googleアナリティクスと連携もできます。複数のキーワードでサイトの検索順位を計測可能であり、競合サイトとの検索順位比較も可能です。
以下のようにキーワードに対して、検索エンジンでの検索順位を簡単に調べることができます。
SEOを生かしてサイトに流入数を増やそうと考えている場合、有効なツールと言えるでしょう。
マインドマッピングツール
マインドマッピングツールとは「頭の中で考えているイメージを可視化できるツール」です。
ECサイトの運営で使用する際は、発生した問題を中心にツリー上に考えられる対策を紐付けていくことで、様々な仮説立てに利用できます。「XMind」と呼ばれるマインドマッピングツールを使用して、イメージをご紹介していきます。
下記は、「新商品を販売し始めたけど、売上が上がらない」といった問題が発生した場合の利用方法です。
このように、付帯する仮説をマインドマッピングに記載していくことで、頭の中に思い描いていたイメージを可視化できます。また、XMindは基本無料で利用可能、有料版ではマッピングのエクスポートやガントチャート機能を利用可能です。
ヒートマップツール
ヒートマップツールとは、ページ内でユーザーがとった行動に合わせて画面の色が変わるツールです。
具体的なユーザーの行動を数値で確認するのではなく、色でユーザーの行動を表示できるため、客観的にユーザーが興味を持っている部分や離脱箇所を把握できます。
また、ヒートマップツールは以下の4つ種類が存在しています。
・アテンションヒートマップ
・スクロールヒートマップ
・クリックヒートマップ
・マウスフローヒートマップ
①アテンションヒートマップ
アテンションヒートマップでは「ユーザーの滞在時間が長い画面の色が濃くなり、興味を持っている部分」がわかります。
②スクロールヒートマップ
スクロールヒートマップでは「サイト全体のスクロール位置を色によって区別」します。
離脱率が高い部分の色が濃くなるため、ユーザーがどこでサイトから離れているか把握可能です。
③クリックヒートマップ
クリックヒートマップでは「画面内のクリックされている部分の色」が変わります。
そのため、画面に訴求リンクが複数存在している場合、1番クリック率の高いリンクなのか一眼で確認可能です。
④マウスフローヒートマップ
マウスフローヒートマップでは「ユーザーのマウスの動きから、興味を持っている部分を割り出し色が濃く」なります。
また、スマートフォンに対応したタップ型フローヒートマップも存在しています。具体的にタップされている部分を客観的に把握できるため、ページの中でも特にユーザーが興味を持っている部分を確認可能です。
見るべきポイント(KPI)
KPIとはKey Performance Indicatorの略で、日本語に訳すと「重要業績評価指標」となります。
ECサイトだけではなく、マーケティングでもよく用いられている用語の1つです。
KPIは以下の5つに分けられます。
・売上
・PV数
・CVR数
・IMP
・スクロール率
売上
ECサイトだけではなく実店舗を運営していく上でも、売上は非常に重要な指標の1つです。
つまり、売上が低いということは上記のどこかが低いと予想可能です。
IMP数が少ないのであれば、SEO対策の強化やオウンドメディアなどの開設し、集客を高める必要があります。
また、CVRが低いのであれば、キャンペーンやクーポンなどを活用した施策が考えられます。
PV数
PVとはページビューの略で、サイトが表示された回数を指します。
PV数の平均は、【平均PV数= 1日のPV数/流入数】このように求めることができます。
サイトへの流入数が少なけば、展開している商品に対しての認知は低いと考えられるため、コンバージョンに繋がる確率が低いです。
しかし、CV数はテレビで紹介されたり話題になると一時的に急上昇しやすい数値ですので、正確な数値を出すためのは長期的な分析が必要です。
CVR
CVRとはコンバージョンレートの略で、サイトに流入したユーザーが実際に成約に至った割合を指します。
CVR数は、【CVR数= 成約者数/流入者数】このように求めることができます。
流入者数が少なければ、成約に繋がる可能性も低いです。
ECサイトはCVRが売上に直結しますので、流入者数を増やすことでCVRを高めることができるでしょう。
IMP
IMPとはインプレッションの略で、ユーザーがサイト内の広告を表示させた回数を指します。
PV数とIMPは混同されがちな数値ではありますが、内容は大きく異なります。
PVは単純にサイトの表示回数ですが、IMPは広告の表示回数となるため、IMPの方が成約により近い数値です。
IMPが表示されているということは、離れることなくサイトを表示させ続けていることを表しています。
そのため、ECサイトではPV数を高めるのと同時にIMPを高めることも必要です。
スクロール率
スクロール率とは、1ページの上部から最下部までを100%とし、流入したユーザーどの程度の割合をスクロールしたのかを指します。
スクロール率を分析することで、流入したユーザーはサイト内のどのコンテンツに興味を持っているのかを確認可能です。
例えば、サイトの平均スクロール率が60%であれば、サイトの60%の部分にユーザーが求めているコンテンツが存在していると確認できます。ユーザーのスクロールがどの部分で停止しているかを確認することで、ユーザーの求めているコンテンツを把握できるのです。
ECサイト運営におけるKPI(目標)設定については以下の記事で詳しく説明しているので、気になる方は是非ご覧ください!
▶︎ECサイトのKPIとは?基本から成功事例まで徹底解説【ECサイト担当者向け】
分析の流れ
ECサイトのアクセス分析の流れは以下の通りです。
・アクセス状況の収集
・アクセスデータの分析
・改善施策の立案
アクセス状況の収集
ECサイトの分析を始める前に、アクセス状況やデータの収集を行います。
元となるデータが存在しなければ、アクセス分析を始めることはできませんので、分析したいデータを条件で分類し、上記で紹介しているツールを用いて洗い出します。
分類する方法は企業によって異なりますが、「新規再流入なのか」や「アクセスデバイス」・「流入方法」が多いです。
アクセスデータの分析
求めているデータを分類できた後は、それぞれのデータを元に分析を始めます。
分析する際はKPIに則り、PV数やCVR数を重点的に確認していきます。
今までに集めたデータを複合することで、より具体的なアクセスデータ分析が可能です。
改善施策の立案
アクセスデータ分析を元に、自社の問題点に沿って改善施策を立案していきます。
様々なツールを用いて細かいアクセス状況を把握したとしても、改善施策を考えていかなければ、自社ECサイトが成長することはありません。そのため、集めたデータを用いて、自社に最適な改善施策を考えていく必要があります。
改善施策は費用が発生するわけではありませんので、繰り返し効果のある試作を試していくことが重要です。
しかし、PV数に問題がある場合、リスティング広告やテレビCMを活用して、自社ECサイトを知ってもらう施策が考えられるため、費用が発生する可能性もあります。
実際の成功事例
実際にアクセス分析を行い、実績を伸ばしている以下の企業を例に紹介していきます。
・日本キスラー株式会社
・味の素株式会社
日本キスラー株式会社
日本キスラー株式会社は、圧力センサなどを販売している企業です。
以前から、Googleアナリティクスを導入してアクセス分析を行っていましたが、ページ数が1,000を超えるため、上手く対応できていませんでした。しかし、新たにアクセス解析ツールを導入し、ページごとに分類することで、自社の問題点を洗い出すことに成功しています。
また、アクセス分析をベースとしたサイトマップを構築することで、ユーザーの求めている製品に上手く促し、成約率が上がっています。
味の素株式会社
味の素株式会社は、主に食品の製造・販売を行っている企業です。
サイトの運営歴も長く、複数のコンテンツが存在しているため、上手くサイトを管理できていませんでした。
そのため、サイトがどのようにユーザーに見られているのか、CV数・CVR数を把握できておらず、多くの機会損失が存在していたのです。
しかし、サイトのアクセス分析を始めることで、問題点の洗い出し・最適なサイトデザイン設計を可能にしています。
まとめ
いかがだったでしょうか?ECサイト分析の必要性や主に使用されているツール、実際の成功事例を合わせてご紹介していきました。ユーザーに求められるECサイトを構築していくためには、アクセス分析が非常に有効です。
是非、この記事を参考にECサイトをうまく分析してみてください。